日本三大提灯産地(にほんさんだいちょうちんさんち)は、日本を代表する提灯の生産地として知られる三大産地です。岐阜県岐阜市の岐阜提灯、福岡県八女市の八女提灯、茨城県水戸市の水府提灯を指します。いずれも伝統的な技法を受け継ぎ、美しい和紙と竹を用いた日本の伝統工芸品を生産しています。
A.大きな違いは骨組みの作り方です。岐阜提灯は極細の竹ひごを卵形に組んで透けるほど薄い美濃和紙を張り、八女提灯は一本の長い竹ひごを螺旋状に巻く一条螺旋式で滑らかな形を生みます。水府提灯は竹ひごを一本ずつ輪にして糸を絡める「一本掛け」で、型崩れしにくく長持ちするのが持ち味です。
A.三つの産地で始まりの時期や経緯が異なります。岐阜提灯は慶長年間に始まったとする説や、宝暦年間に提灯屋十蔵が尾張藩に上納したのが始まりとする説があり、八女提灯は江戸時代後期の文化年間ごろの素朴な「場提灯」が原型とされます。水府提灯はおよそ四百年前、水戸藩の下級武士が内職として作り始めたのが起こりと伝わります。
A.岐阜提灯は1995年、八女提灯は2001年に経済産業大臣指定の伝統的工芸品となりました。岐阜提灯は美濃和紙に秋草や風景を描いた繊細優美な火袋が身上で、八女提灯は提灯の生産量で全国一を誇り、その約九割を盆提灯が占めています。
A.八女と水戸で提灯が主役になる祭りが開かれます。八女市では毎年9月の秋分の日を含む三日間に「八女のまつり あかりとちゃっぽんぽん」が開かれ、白壁の町並みに数多くの八女提灯が灯されます。水戸では夏の水戸黄門まつりで、家紋や文字を入れた水府提灯が街を彩ります。
A.岐阜県・福岡県・茨城県の3県に分かれており、一度に回るには距離があります。直線距離で岐阜提灯の岐阜市と水府提灯の水戸市が約350km、岐阜市と八女提灯の八女市が約620km、八女市と水戸市は約970km離れています。