日本三大和紙とは、長い歴史と伝統技術を受け継ぐ、福井県の「越前和紙」、岐阜県の「美濃和紙」、高知県の「土佐和紙」の三つの和紙を指します。それぞれに独自の特徴があり、日本の文化や芸術、日用品に至るまで広く用いられ、国内外で高く評価されています。
A.いずれも古い歴史を持ちます。越前和紙は約1500年前の「川上御前」の伝説に始まるとされ、美濃和紙は奈良時代の正倉院文書に名が残ります。土佐和紙は平安時代の法典「延喜式」に記録が残り、江戸時代に土佐藩の保護奨励のもとで生産が拡大しました。
A.越前和紙は楮・三椏・雁皮を使い分けて多彩な紙を漉く技術の幅広さ、美濃和紙は薄くても丈夫でムラのない均整さ、土佐和紙は種類の豊富さと薄さ・丈夫さの両立が特徴です。最高級の障子紙「本美濃紙」や、世界一薄い手漉き和紙として知られる「土佐典具帖紙」が代表的です。
A.三つの産地それぞれに紙漉きを体験できる施設があります。越前市の「越前和紙の里」ではパピルス館、美濃市では「美濃和紙の里会館」、いの町では「いの町紙の博物館」で、手漉きの紙作りを体験できます。
A.越前和紙は全国の賞状や卒業証書、美術紙として広く使われています。美濃和紙は岐阜提灯や和傘、扇子などの伝統工芸品に生かされ、土佐和紙はボストン美術館やルーブル美術館をはじめとする美術館で、美術品の修復用紙として重宝されています。
A.三つの産地は福井県・岐阜県・高知県に分かれています。直線距離で越前和紙と美濃和紙の産地は約70kmと近く、越前和紙と土佐和紙は約370km、美濃和紙と土佐和紙は約390km離れています。