日本三大七味唐辛子(にほんさんだいしちみとうがらし)は、日本の食卓に欠かせない薬味であり、長い歴史を持つ3つの老舗の七味を指します。東京・浅草の「やげん堀」(元祖・辛味)、京都・清水の「七味家本舗」(山椒の香り)、長野・善光寺の「八幡屋礒五郎」(バランスと風味)が挙げられ、それぞれ寺社の門前町で参拝客の健康を願う漢方的な意味合いから広まりました。
A.三つのうち最も古いのは東京・浅草のやげん堀で、1625年(寛永2年)の創業と伝えられています。京都・清水寺参道の七味家本舗は1655年(明暦元年)の創業と伝わり、長野・善光寺門前の八幡屋礒五郎は1736年(元文元年)に初代が七味唐辛子を売り出したことに始まります。
A.辛さと香りのどこに重きを置くかが違います。やげん堀は辛味と風味の均衡を重んじ、焼いた唐辛子と生の唐辛子の二種類を使います。七味家本舗は辛さを控えめにして山椒や青海苔、青紫蘇の香りを大切にし、八幡屋礒五郎は辛味と香りの調和を身上として生姜を加えるのが大きな特徴です。
A.三つとも寺社の門前で参拝客に親しまれてきた老舗です。やげん堀は浅草寺の門前、七味家本舗は清水寺の参道、八幡屋礒五郎は善光寺の門前に店を構えています。八幡屋礒五郎の七味は善光寺参りの土産として参拝客の手で各地に運ばれ、信州の名産として名を広めました。
A.江戸では七味唐辛子が長らく「七色唐辛子(なないろとうがらし)」と呼ばれていたためです。七味唐辛子という呼び名は上方で広まったもので、やげん堀では今もこの江戸の呼び名を大切にしています。
A.三つの店は東京都・京都府・長野県の3都府県に分かれており、いずれも離れています。直線距離では、やげん堀と八幡屋礒五郎が約180km、七味家本舗と八幡屋礒五郎が約280km、やげん堀と七味家本舗が約370km離れています。