東北地方の温泉地で湯治客向けのお土産として誕生し、現代でも多くのファンを魅了する伝統工芸品が「こけし」です。その中でも特に歴史が深く、代表的な産地とされるのが「日本三大こけし」です。首が回りキュッキュと鳴る構造と華やかな菊模様が特徴の宮城県「鳴子こけし」、頭に赤い放射状の模様があり気品漂う宮城県「遠刈田こけし」、頭頂部の蛇の目模様とロクロ線を使った横縞が美しい福島県「土湯こけし」の三つが挙げられます。
A.頭と胴の模様で見分けられます。鳴子こけしは胴の中央が少しくびれ、重ね菊や撫子が描かれます。遠刈田こけしは頭頂に赤い放射状の手柄、おでこから頬に赤い八の字の飾りがあります。土湯こけしは頭頂の黒い蛇の目模様と、胴の横縞のロクロ線が目印です。
A.三つとも江戸時代の後期から末期に始まったとされます。鳴子こけしは江戸時代末期から明治時代にかけて、遠刈田こけしは江戸時代後期から作られ始め、土湯こけしは江戸時代末期に定住した木地師が作ったのが始まりです。温泉地の土産物や農閑期の手仕事として育ちました。
A.鳴子こけしと土湯こけしです。鳴子こけしは首を回すと「キュッキュッ」と鳴るはめ込み構造(首入れ)が最大の特徴です。土湯こけしも頭を胴体にはめ込む際に摩擦熱を利用する木地技術が使われており、首を回すと「キィキィ」と鳴きます。
A.三つの産地それぞれにあります。鳴子の日本こけし館には全国の伝統こけし約5,000本、遠刈田温泉のみやぎ蔵王こけし館には約5,500点、福島市の観光交流センター「湯愛舞台」には東北六県のこけし約2,000本が展示されています。
A.宮城県と福島県にあり、比較的近くに集まっています。直線距離で鳴子こけしと遠刈田こけしの産地は約70km、遠刈田こけしと土湯こけしの産地は約60km、鳴子こけしと土湯こけしの産地は約120km離れています。