保田の三度栗

(やすだのさんどぐり)
📍 中部新潟県 阿賀野市🎭 文化🏯 歴史

【概要】

保田の三度栗は、新潟県阿賀野市にある孝順寺に伝わる栗で、越後七不思議のひとつに数えられます。親鸞聖人が宿の主から贈られた焼き栗を蒔き、教えが末の世まで栄えるなら三度実るはずだと唱えたところ芽を出したと伝えられます。当時の木はすでに枯れましたが、寺では植え継がれた木が今も年に三度花をつけるといいます。

歴史

言い伝えによれば、保田に宿を借りていた親鸞聖人は、旅立ちの日に宿の主から焼き栗を贈られました。聖人は、自分の勧める教えが末の世まで栄えるならこの栗は芽を出し、一年に三度花を咲かせて実るはずだと唱えて地に蒔いたといいます。孝順寺が焼栗山という山号を名のるのは、この言い伝えにちなむものと伝えられ、寺の名そのものが物語を今に伝えています。

特徴

保田の三度栗は、その名のとおり一年に三度花を咲かせて実を結ぶと伝えられる栗です。孝順寺では六月、九月、十一月の三度とされていますが、挙げられる月は資料によって食い違いがあり、六月、八月、十月とするものもあります。葉の先が二つに割れるという話が添えられることもあり、伝承には幅があります。どの形で語られるにせよ、年に三度実るという一点は変わりません。

見どころ

聖人が蒔いたと伝えられる当時の木はすでに枯れており、境内では新しく植え継がれた木が育っています。孝順寺の本堂は、越後屈指の大地主として知られた斉藤家の邸宅をそのまま用いたもので、大正期に完成した池泉回遊式の庭園も残ります。拝観にあたっては、事前に寺へ連絡しておくとよいでしょう。栗の様子は季節によって大きく変わります。

トリビア

孝順寺の開基は承元二年、親鸞聖人の弟子である専念坊によると伝えられます。一年に三度実る栗の話は越後にかぎらず各地の聖人ゆかりの土地に伝わっており、旅の僧が残した奇瑞として同じ形の物語が広がった様子がうかがえます。保田の三度栗は、そのなかでも古くから名の知られた一例で、越後七不思議に数えられたことで広く語り継がれてきました。

📅 最終更新: 2026/9/22
保田の三度栗
※画像はAIによって生成されたイメージ画像です