【概要】
轟の滝は、高知県香美市の日比原川に懸かる落差82メートルの三段の滝で、上段約23メートル、中段約25メートル、下段約34メートルが段ごとに滝壺を持ちます。最上段の滝壺は直径およそ15メートルの甌穴です。高知県の名勝・天然記念物で、平家の落人の娘である玉織姫が大蛇にさらわれたという伝説が伝わり、滝壺の脇に姫を祀る社が建ちます。
【歴史】
轟の滝は、高知県香美市にある滝で、旧香北町の山中を流れる物部川の支流、日比原川に懸かります。高知県の名勝および天然記念物に指定されており、1990年(平成2年)には日本の滝百選にも選ばれました。滝壺には、平家の落人の娘である玉織姫が大蛇にさらわれたという悲しい伝説が伝わり、四国八十八景の一つにも平家伝説の眠る滝として数えられています。
【特徴】
轟の滝は落差82メートルを三段に分けて落ちる大滝で、上段が約23メートル、中段が約25メートル、下段が約34メートルとされます。最上段の滝壺は直径およそ15メートルの甌穴になっており、長い年月をかけて岩が水に削られてきたことがうかがえます。段ごとに滝壺を持つ構造は四国でも珍しく、水量の多い時期には名の通り轟音が谷に響きわたります。
【見どころ】
滝の一帯は原生林に覆われ、モミジをはじめとする落葉樹が多いため、秋には紅葉の名所として知られます。無料の駐車場から遊歩道を5分ほど下れば滝を望む場所に着き、三段に分かれた流れを一望できます。滝壺の脇には玉織姫を祀る社が建ち、水音と木立に包まれた静かな空気が漂っています。近くにはキャンプ場があり、夏は川遊びの家族連れでにぎわいます。
【トリビア】
玉織姫の伝説では、大蛇の化身である若侍と三日を過ごした姫が、自ら織った絹の巻物六反を形見に渡して永遠の別れを告げたと語られます。轟の滝という名は、落水が岩に打ちつけて周囲を震わせるような轟音を立てることに由来するとされ、同じ名を持つ滝は全国にいくつも存在します。その中でも規模と伝説の豊かさで際立つ一つがこの滝です。
