【概要】
羽衣の滝は、北海道東川町の天人峡にある落差約270mの段瀑で、北海道最大の規模を誇ります。7段の岩壁を幾筋にも分かれて流れ落ち、1918年に文人・大町桂月が天女の羽衣に見立てて命名しました。2013年の大規模な土砂崩れで約5年間近づけませんでしたが、2018年6月に遊歩道が復旧しています。遊歩道の通行は例年6月中旬から10月末頃までです。
【歴史】
羽衣の滝は、北海道東川町の天人峡にあり、石狩川水系忠別川の支流であるアイシポップ沢と双見沢の水が合流しながら落ちる滝です。1900年頃に発見されたとされ、当初は二つの流れが寄り添う姿から「夫婦滝」と呼ばれていました。1918年(大正7年)にこの地を訪れた文人・大町桂月が、天女の羽衣のように舞い落ちる姿を讃えて「羽衣の滝」と命名し、1951年に北海道の名勝に指定されました。
【特徴】
落差は約270mで北海道で最大、全国でも屈指の規模を誇り、7段の岩壁を伝って落ちる段瀑です。上部は溶結凝灰岩、中部は軽石質の凝灰岩、下部は第三紀の火山岩と岩質が上下で異なるため、浸食のされ方に差が生じ、流れが幾筋にも分かれて複雑な水の模様を描きます。大雪山国立公園の中にあり、周囲には柱状節理の岩壁が続く天人峡の渓谷美が広がっています。
【見どころ】
天人峡温泉の奥から羽衣橋を渡り、渓谷沿いの遊歩道を進むと滝を見上げる観瀑台に着き、7段の岩壁を白い流れが滑り落ちる全景を望めます。さらに約1.5kmの登山道を登った「滝見台」からは、羽衣の滝と近くの敷島の滝を合わせて見渡せます。1990年に日本の滝百選に選定されており、秋には渓谷の紅葉と滝の白が織りなす景色が見事です。遊歩道は冬期閉鎖され、例年6月中旬から10月末頃まで通行できます。
【トリビア】
大町桂月は羽衣の滝を「千丈の懸崖雲上に連なり…疑ふらくは是れ銀河の九天より落つるか」と激賞したと伝わります。2013年5月には高さ約260m、幅約80mにおよぶ大規模な土砂崩れが遊歩道の脇で発生し、約5年間にわたって滝へ近づくことができませんでしたが、2018年6月に遊歩道が復旧し、再び観瀑できるようになりました。発見年については明治3年とする説もあります。
