【概要】
白糸の滝・音止めの滝は、静岡県富士宮市の富士山西麓、芝川に隣り合って懸かる二つの滝です。白糸の滝は幅約200メートルの溶岩の隙間から富士山の地下水が湧き出し、絹糸のような無数の流れが落差約20メートルを落ち、芝川本流が一気に落ちる落差約25メートルの音止めの滝と対をなします。1936年に国の名勝・天然記念物、2013年に世界文化遺産「富士山」の構成資産となりました。
【歴史】
白糸の滝・音止めの滝は、静岡県富士宮市の北部、富士山西麓の富士川水系芝川に隣り合って懸かる二つの滝です。白糸の滝は『信長公記』に名所として記され、江戸時代には富士講の巡礼地となり、天保年間には食行身禄の供養碑も建てられました。1936年(昭和11年)に国の名勝・天然記念物に指定され、1990年(平成2年)に日本の滝百選、2013年(平成25年)には世界文化遺産「富士山」の構成資産となりました。
【特徴】
白糸の滝は落差約20メートル、幅約200メートルにわたり、古富士泥流の上に重なる白糸溶岩流の隙間から富士山の地下水が湧き出して、絹糸を垂らしたように無数の細い流れが落ちます。水量は毎秒約1.5トンとされ、湧水ゆえに年間を通じて安定しています。一方の音止めの滝は芝川の本流が溶岩の断崖から一気に落ちる落差約25メートル、幅約5メートルの滝で、轟音を上げる男性的な姿が白糸の滝の優美さと対照をなします。
【見どころ】
滝壺近くの展望場からは、半円形の岩壁いっぱいに白い糸が広がる白糸の滝を正面に眺められ、上部の展望台からは滝の向こうに富士山を望めます。整備された遊歩道を進めば、音止めの滝を見下ろす展望所や、白糸の滝の岩窟に湧く霊水「お鬢水」にも立ち寄れます。周辺には曽我兄弟の隠れ岩や工藤祐経の墓など仇討ち伝説ゆかりの史跡が点在し、富士宮焼きそばや朝霧高原の乳製品を味わえる土産物店も並びます。
【トリビア】
音止めの滝の名は、源頼朝の富士の巻狩りの折、曽我祐成・時致の兄弟が父の仇・工藤祐経を討つ相談をしていたところ、滝の轟音で声が聞き取れず、神に念じると滝の音がぴたりと止んだという伝説に由来します。滝の上流の岩窟に湧く「お鬢水」は頼朝がここで鬢のほつれを直したと伝わります。1950年(昭和25年)の観光百選では滝の部で1位に選ばれ、2011年(平成23年)の地震では音止めの滝の岩壁が一部崩落しました。
