【概要】
白糸の滝は、山形県戸沢村古口の最上峡西端、最上川右岸に懸かる落差約120mの段瀑で、最上峡の滝群では最大規模です。松尾芭蕉が『おくのほそ道』に記し、『義経記』には北の方が詠んだとされる歌も残る古くからの歌枕です。国道47号沿いの白糸の滝ドライブインから最上川越しに全景を望めるほか、最上川芭蕉ライン舟下りでは川面から滝を見上げられます。
【歴史】
白糸の滝は山形県戸沢村古口の最上峡西端、最上川右岸に懸かる滝です。松尾芭蕉は『おくのほそ道』で「白糸の滝は青葉の隙々に落て、仙人堂、岸に臨て立」「水みなぎつて舟あやうし」と記し、最上川下りの途中でこの滝を眺めました。また『義経記』には源義経の北の方が詠んだとされる「最上川瀬々の岩波堰き止めよ寄らで通る白糸の滝」の歌が残り、古くから歌枕として知られてきました。
【特徴】
落差は約120m(123mとする資料もあり)の段瀑で、最上峡に懸かる滝群の中では最大規模を誇ります。最上川に向かって細い水流が幾筋にも分かれて落ちる姿が白い絹糸のように見えることが名前の由来です。標高300〜500mの山地が急斜面をつくる最上峡の地形が、この長い落差を生みました。滝の下には鳥居と不動堂が建ち、対岸には草薙温泉があります。水量は少なめですが、雨後や雪解け期には見応えが増します。
【見どころ】
国道47号沿いの白糸の滝ドライブインからは最上川越しに滝の全景を眺められ、駐車場は乗用車120台に対応しています。最上川芭蕉ライン舟下りでは、船頭の舟唄を聞きながら川面から滝を見上げる格別の体験ができます。紅葉の10月下旬から11月上旬が最も美しく、冬は雪と氷に閉ざされた幻想的な姿を見せます。対岸の草薙温泉には川の駅最上峡くさなぎがあり、休憩や食事に便利です。
【トリビア】
芭蕉の文に登場する仙人堂は外川神社のことで、舟でしか渡れない対岸に建ち、縁結びの祈願所として舟下りの立ち寄り先になっています。義経一行が平泉へ向かう途中に最上川を遡ったという伝説はこの一帯に多く残り、舟下りは「義経ロマン観光」の名で親しまれています。白糸の滝という名の滝は全国に数多くありますが、日本の滝百選に選ばれた白糸の滝は山形県と静岡県の二つです。
