洒水の滝

(しゃすいのたき)
📍 関東神奈川県 山北町🌿 自然

【概要】

洒水の滝は、神奈川県山北町の酒匂川水系滝沢川に懸かる三段の滝で、一の滝約69メートルを含む総落差は100メートルを超え、古くから「相模国第一の滝」と称されてきました。鎌倉時代初期に僧・文覚が百日間の滝行をしたと伝わり、2004年の落石で立ち入り禁止となった滝壺付近は、2022年4月に226段の遊歩道と観瀑台が整備されて再開放されました。

【歴史】

洒水の滝は、神奈川県山北町平山を流れる酒匂川水系滝沢川に懸かる滝で、古くから「相模国第一の滝」と称されてきました。鎌倉時代初期には真言宗の僧・文覚が百日間滝に打たれる荒行を行ったと伝わり、「洒水」の名は清浄を念じて注ぐ水を意味する密教の語に由来します。江戸期の『新編相模国風土記稿』には「蛇水の滝」と記され、1955年に県の名勝、1985年に名水百選、1990年に日本の滝百選に選ばれました。

【特徴】

一の滝約69m、二の滝約16m、三の滝約30mの三段からなり、総落差は100mを超えます。滝は第三紀の足柄層群の礫岩層に懸かり、水源は北西にそびえる矢倉岳です。水量は年間を通じて比較的安定しており、岩肌を白く裂いて落ちる姿は遠望でも迫力があります。周囲は杉や広葉樹に囲まれ、新緑と紅葉の季節はとりわけ美しく、滝壺付近では夏でも涼気が漂います。

【見どころ】

洒水の滝は2004年に落石で滝壺付近が立ち入り禁止となりましたが、2022年4月に全長約118m・226段の遊歩道と、地上約40mの高さの観瀑台が整備されて再開放されました。観瀑台からは一の滝を正面に望むことができます。毎年7月の第4日曜日には「洒水の滝祭り」が開かれ、僧侶の水行や火祭り、太鼓の演奏が奉納されます。最寄り駅はJR御殿場線の山北駅で、駅から滝までは徒歩でも向かえます。

【トリビア】

洒水の滝は名水百選と日本の滝百選の両方に選ばれた数少ない滝の一つで、1979年には「かながわの景勝50選」、のちに「かながわ未来遺産100」にも選定されています。荒行の伝承をもつ文覚は源頼朝に挙兵を勧めた僧として知られ、滝の由緒が鎌倉幕府成立前史と結びついている点も興味深いところです。密教語に由来する「洒水」は「しゃすい」と読み、地元では古くから身を清める聖なる滝として大切にされてきました。

📅 最終更新: 2026/9/17
洒水の滝
※画像はAIによって生成されたイメージ画像です