【概要】
西國寺は、広島県尾道市の愛宕山の中腹に広がる真言宗醍醐派の寺院で、天平年間(729〜749年)に行基が開いたと伝えられます。仁王門に掲げられた二メートルを超える大草鞋は健脚祈願の象徴で、門をくぐって百八段の石段を上ると、国の重要文化財である金堂と朱塗りの三重塔が姿を現し、尾道の町並みを見下ろせます。
【歴史】
西國寺は天平年間(729〜749年)に行基菩薩が開いたと伝えられ、加茂明神の霊夢によって開山されたという縁起が残ります。真言宗醍醐派に属し、本尊は薬師瑠璃光如来で、国の重要文化財に指定された秘仏です。中世には備後国を代表する大寺として栄え、広い境内にいくつもの堂塔が建ち並んでいたと伝えられています。
【特徴】
仁王門に奉納された長さ二メートルを超える大草鞋が西國寺の顔です。健脚を願って掛けられたもので、まわりには願立ての証である大小のわら草履が所狭しと納められています。坂の多い尾道らしい信仰のかたちで、足腰の健康を祈る人やスポーツに打ち込む人が遠方から参拝に訪れることでも知られており、七佛めぐりでは健脚祈願の寺とされています。
【見どころ】
仁王門から続く百八段の石段を上りきると、至徳3年(1386年)に備後国守護の山名氏が建てたと伝わる金堂が現れます。その奥には永享元年(1429年)に足利義教の寄進で建立されたという朱塗りの三重塔が立ち、どちらも国の重要文化財に指定されています。境内は広々としており、尾道の町並みと瀬戸内の海を見下ろす眺めもあわせて楽しめます。
【トリビア】
西國寺の仁王門に立つ仁王像は室町時代後期の作と伝えられ、門にはわら草履がびっしりと掛けられて独特の光景をつくっています。寺宝には小林和作が描いた襖絵があり、境内の子もらい地蔵は子宝を願う人の信仰を集めてきました。近年は日没後のライトアップが行われていますが、実施の時間帯や期間は変わることがあります。
