布引の滝

(ぬのびきのたき)
📍 近畿三重県 熊野市🌿 自然

【概要】

布引の滝は、三重県熊野市の楊枝川支流にかかる四段の滝で、花崗斑岩の一枚岩を滑るように落ち、最下段の約29mを含む総落差は約53mとされます。飛沫も立てず白布を引いたように静かに流れる姿が名の由来で、熊野信仰の行場として四十八ヶ山秘所行場の一つに数えられ、周囲の森約20ヘクタールは木を切らずに守る「きらずの森」として保全されています。

【歴史】

布引の滝は三重県熊野市にあり、旧紀和町を流れる楊枝川の支流にかかる滝で、熊野川水系に属します。周辺は古くから熊野信仰の行場とされ、四十八ヶ山秘所行場の一つに数えられていたと伝わります。滝の名は、水が大幅の布を垂らしたように音もなく飛沫も立てず静かに流れ落ちる姿に由来します。1990年に日本の滝百選に選ばれ、周囲の森約20ヘクタールは条例で「きらずの森」に指定されています。

【特徴】

花崗斑岩の一枚岩を滑るように落ちる四段の滝で、上から約12m、約4m、約8m、約29mと続き、総落差は約53mとされます。最下段が最も高く、岩肌に沿って薄く広がる水がまさに白布を引いたように見えます。轟音を立てる直瀑とは対照的に静かに流れ落ちる優美さが持ち味で、周囲は深い緑に包まれ、滝壺は穏やかで透明度が高いです。観瀑台からは四段すべてを一望できます。

【見どころ】

熊野市街から県道を経て林道を進むと駐車場やトイレ、遊歩道が整備されており、短い歩きで観瀑台に着きます。途中には松山滝や荒滝といった滝も点在し、林道をさらに進めば八丁大滝へ向かう分岐もあるため、複数の滝を巡る散策が楽しめます。新緑の頃は苔むした岩と若葉の緑が水の白さを引き立て、秋には紅葉との対比が美しく映えます。雨後には水量が増して迫力が出ます。

【トリビア】

「布引の滝」という名の滝は神戸市や名張市など全国各地にあり、日本の滝百選には熊野市と神戸市の二つの布引の滝が選ばれています。きらずの森は木を「切らず」に守るという意味に由来するとされ、滝を守るために地元が森を保全してきた歴史を示しています。周囲は世界遺産の熊野古道にほど近く、丸山千枚田や瀞峡とあわせて訪れる人も多いです。

📅 最終更新: 2026/9/17
布引の滝
※画像はAIによって生成されたイメージ画像です