【概要】
根尾の滝は、岐阜県下呂市小坂地域の濁河川に懸かる落差約63メートル、幅約5メートルの直瀑で、御嶽山の摩利支天溶岩流の末端に生まれ、幕末の画家・貫名海屋が「根尾泉図」に描きました。200を超える滝がある小坂の滝群を代表する存在ですが、2020年7月の豪雨で吊り橋が流失し遊歩道も崩落したため、現在はガイド付きツアーでのみ訪れることができます。
【歴史】
根尾の滝は、岐阜県下呂市の小坂地域を流れる濁河川(木曽川水系小坂川の上流)に懸かる滝で、御嶽山の火山活動で流れ出した摩利支天溶岩流の末端に生まれました。江戸時代からその神秘的な美しさが知られ、幕末の文人画家・貫名海屋(菘翁)が描いた「根尾泉図」が今に残ります。1990年(平成2年)に日本の滝百選に選ばれ、200を超える滝を抱える小坂の滝群を代表する存在として親しまれてきました。
【特徴】
落差約63メートル、幅約5メートルの直瀑で、水量の豊かな初夏にはしぶきが谷いっぱいに広がります。源は御嶽山の摩利支天山や飛騨頂上付近にあり、火山の岩壁を流れ落ちる姿は荒々しくも端正です。小坂地域は御嶽山を源とする川が多く、高さ5メートル以上の滝が200か所以上あるとされ、根尾の滝はその象徴的な存在です。周辺には溶岩の大岩壁「あまどり岩」や柱状節理の巌立など、火山がつくった地形が集まります。
【見どころ】
がんだて公園から林道を進んだ先の根尾の滝駐車場から、片道約1.2キロメートル、約1時間の山道で滝前に至ります。道中には溶岩の岩壁あまどり岩があり、吊り橋で沢を渡って滝壺近くまで行けるのが魅力でした。しかし2020年(令和2年)7月の豪雨で吊り橋が流失し遊歩道も崩落したため、地元のNPO法人飛騨小坂200滝が復旧を進めており、現在はガイド付きツアーでのみ訪れることができます。冬は林道が閉鎖されます。
【トリビア】
豪雨被害以降、根尾の滝は「幻の滝」と呼ばれ、募金やボランティアによる復興プロジェクトが続いています。下呂市小坂町は御嶽山の南西麓にあたり、滝めぐりのガイドツアーが観光の柱で、根尾の滝はその最奥の目標地です。江戸時代の画家が絵に残したほどの景観は、道が失われても変わらず谷の奥に懸かり続けており、吊り橋の再架設と通行の全面再開が待たれています。かつては下呂温泉から日帰りで訪れる名瀑でした。




