【概要】
七ツ滝は、山形県鶴岡市田麦俣の六十里越街道沿いに懸かる落差約90mの滝で、断崖を上段約50m、下段約40mの二段に分かれて落ちます。江戸時代には湯殿山・月山への参詣者が滝に打たれて身を清めたと伝えられ、幾本もの流れが岩壁の途中で一本にまとまる形が特徴です。全景は街道沿いの七ツ滝公園から見渡せ、見学できるのは5月中旬から11月上旬までです。
【歴史】
七ツ滝は山形県鶴岡市田麦俣にあり、江戸時代に湯殿山・月山への参詣道として栄えた六十里越街道沿いに懸かる滝です。参詣者がこの滝に打たれて身を清め、篭って修行したと伝えられ、湯殿山信仰と深く結びついてきました。滝の下流約500mにある田麦俣集落は街道の宿場として多くの旅人を迎えた場所です。1990年に日本の滝百選に選ばれ、庄内地方を代表する名瀑となりました。
【特徴】
落差は約90mで、高さ90mの断崖を上段約50m、下段約40mの二段に分かれて落ちます。幾本もの流れの筋が岩壁の途中で一本にまとまって落ちていく独特の形が特徴で、いくつもの滝が集まるように見えることが名前の由来とされます。水量が豊かな雪解け期には白い筋が岩壁いっぱいに広がり、渇水期には細い糸のような流れになります。周囲はブナ林に覆われ、新緑と紅葉の名所として知られています。
【見どころ】
滝の全景は、街道沿いの高台に整備された七ツ滝公園から見渡せます。駐車場があり、湯殿山ICから車で約10分、鶴岡市街からは約45分の距離です。公園からは山中へ入る遊歩道も延びています。見学できるのは5月中旬から11月上旬までで、冬季は道路が閉鎖されます。10月中旬から下旬の紅葉期には、色づいた断崖を白い水流が二段に落ちる姿を求めて多くの観光客やカメラマンが訪れます。
【トリビア】
田麦俣集落には江戸後期に建てられた多層民家の旧遠藤家住宅が残り、山形県の有形文化財に指定されています。近隣には湯殿山の総本寺である大日坊や、芥川賞受賞作『月山』の舞台となった注連寺があり、七ツ滝とあわせて出羽三山信仰の歴史をたどることができます。六十里越街道は現在も古道歩きのコースとして整備され、滝は街道の旅人にとって心身を清める場だったと伝えられています。
