【概要】
真名井の滝は、宮崎県高千穂町の高千穂峡に懸かる落差約17メートルの滝で、阿蘇山の火砕流堆積物を五ヶ瀬川が刻んだV字谷のほぼ中央、柱状節理の断崖から水が落ちます。天孫降臨の際に天村雲命が移した天真名井の湧水を水源とすると伝わります。峡谷は1934年に国の名勝・天然記念物に指定され、貸しボートで水面から滝を見上げられます。
【歴史】
真名井の滝は宮崎県高千穂町の高千穂峡に懸かる滝で、日本の滝百選に選ばれています。天孫降臨の際にこの地に水がなかったため、天村雲命が水種を移したという「天真名井」の湧水を水源とすると伝わり、滝の名もそこに由来します。峡谷そのものも1934年に「五箇瀬川峡谷(高千穂峡谷)」として国の名勝および天然記念物に指定され、保護されてきました。
【特徴】
落差は約17メートルと大きくはないものの、柱状節理が発達した断崖の上から水が直接落ちてゆく姿が高い評価を得ています。峡谷は約12万年前と約9万年前の阿蘇山の噴火による火砕流堆積物が、五ヶ瀬川の浸食を受けて刻まれたV字谷であり、真名井の滝はそのほぼ中央に懸かります。垂直に切り立つ岩壁と深い淵が独特の景観を生んでいます。
【見どころ】
峡谷では貸しボートによる遊覧ができ、水面から滝を見上げる体験は真名井の滝ならではの楽しみ方です。岸には遊歩道が整備され、上から滝と峡谷を見下ろす視点も得られます。新緑と紅葉の時期はとくに人出が多く、ボートは長い待ち時間が生じることもあります。大雨の後や増水時には運航が休止されるため、出かける前に状況を確かめておきたいところです。
【トリビア】
高千穂峡は1965年に祖母傾国定公園の一部にも指定され、名勝・天然記念物とあわせて二重の保護を受けています。峡谷には神橋、高千穂大橋、神都高千穂大橋という三つの橋が上下に重なって架かり、それらを一望できる眺めもよく知られています。真名井の滝の水が神話の湧水に由来するという伝承は、この地に残る神々の物語の一つとして語り継がれています。
