【概要】
法体の滝は、秋田県由利本荘市の鳥海山東麓、子吉川上流に懸かる三段の滝で、流長約100m、総落差57.4m、幅は最大約30mに及びます。約10万年前の鳥海山の溶岩の縁を水が落ちることで生まれ、山頂に向かって流れ落ちる珍しい滝として知られています。1960年に秋田県の名勝・天然記念物第1号に指定され、2009年の映画「釣りキチ三平」ではクライマックスの舞台となりました。
【歴史】
法体の滝は秋田県由利本荘市の鳥海山東麓、子吉川の上流に懸かる滝です。約10万年前の鳥海山の噴火で流れ出した溶岩の縁を水が落ちることで生まれたとされ、1960年12月17日に秋田県の名勝および天然記念物の第1号に指定されました。1697年の絵図には「ほつたいしの滝」と記され、1758年の『御領分覚書』にも登場します。1990年には日本の滝百選に選ばれ、鳥海山・飛島ジオパークのジオサイトでもあります。
【特徴】
一の滝、二の滝、三の滝からなる三段の滝で、流長は約100m、総落差は57.4m、幅は3mから最大約30mまで広がります。鳥海山に源を発しながら、山頂に向かって流れ落ちる珍しい滝として知られています。三の滝の岩には溶岩がゆっくり冷えてできた柱状節理が見られ、一の滝と二の滝の川床には水の浸食で生まれた大小無数の甌穴(ポットホール)が点在し、学術的にも貴重とされます。
【見どころ】
滝の下には約30アールの広い滝壺と法体園地が広がり、吊橋やキャンプ場、駐車場が整備されているため、滝を正面から間近に眺められます。夏は水遊びや納涼に、10月中旬から下旬の紅葉期には鳥海山の山肌と滝の対比を求めて多くの人が訪れます。滝壺のそばまで歩いて近づけるので、三段それぞれの表情や甌穴を観察でき、家族連れでも安心して楽しめる百選滝です。
【トリビア】
2009年3月公開の映画「釣りキチ三平」では、法体の滝がクライマックスシーンの撮影場所となり、作中では「夜鳴き谷」として登場しました。原作者の矢口高雄は秋田県出身で、この地の自然が作品世界と重ねられています。滝名は、法体(僧の姿)の空海がこの地を訪れた際に不動明王が現れ、滝に拝礼したことに由来すると伝わります。溶岩と川の水が生んだ地形は、ジオパークの学習の場にもなっています。
