【概要】
東椎屋の滝は、大分県宇佐市の滝川に懸かる落差約85メートル、幅約5メートルの直瀑で、華厳滝を思わせる端麗な姿から九州華厳とも呼ばれます。多くの滝が不動明王を祀るのに対し、古くから観音信仰の霊場であったと伝わります。駐車場から徒歩十分ほどで滝壺の手前まで近づけ、宇佐の三瀑を巡るコースの一つとして親しまれています。
【歴史】
東椎屋の滝は、大分県宇佐市の山あいに懸かる直瀑で、日本の滝百選に選ばれています。多くの滝が不動明王を祀るのに対し、この滝は古くから観音信仰の霊場になっていたと伝わり、修行や祈願の場として人々の信仰を集めてきました。西椎屋の滝、福貴野の滝とともに「宇佐の三瀑」と称され、周辺の山里を代表する景勝として語り継がれてきた滝でもあります。
【特徴】
駅館川水系の滝川に懸かり、落差は約85メートル、滝口の幅は約5メートルと細く、断崖を垂直に落ちる端麗な姿が身上です。その形が日光の華厳滝を思わせることから「九州華厳」の別名で呼ばれてきました。滝壺は広く水を深くたたえ、下流へ続く渓谷の眺めも美しいです。周囲は照葉樹の森に包まれ、夏でもひんやりとした空気が谷を満たしています。
【見どころ】
駐車場から滝までは遊歩道で徒歩十分ほどです。沢沿いの道を進むにつれて水音が次第に大きくなり、最後に木立が開けて東椎屋の滝が姿を現す構成が心地よいです。新緑や紅葉の季節はもちろん、水量の増す梅雨どきは飛沫が舞い上がって迫力が増します。滝壺の手前まで近づけるため、真下から見上げる角度で85メートルの高さを実感できるのが魅力です。
【トリビア】
宇佐の三瀑と呼ばれる三本のうち、東椎屋の滝と福貴野の滝は宇佐市内にあり、西椎屋の滝は隣接する玖珠町側に懸かります。三つをまとめて巡る滝めぐりは地元で定番のコースになっています。観音信仰の霊場であったという伝承が示すとおり、この滝は単なる景勝地ではなく、人々の祈りの場として長く守られてきた歴史をあわせ持っています。
