【概要】
吹割の滝は、群馬県沼田市の片品川に懸かる高さ7m、幅30mの滝で、巨大な岩盤が吹き割れたように裂けた割れ目に三方から水が流れ込む姿から「東洋のナイアガラ」と称されます。1936年に「吹割渓ならびに吹割瀑」として国の天然記念物および名勝に指定されました。滝壺が竜宮に通じるという伝説が残り、遊歩道は12月中旬から3月下旬まで閉鎖されます。
【歴史】
吹割の滝は群馬県沼田市にある利根川水系片品川の滝で、昭和11年(1936年)12月16日に「吹割渓ならびに吹割瀑」として国の天然記念物および名勝に指定されました。滝壺は竜宮に通じており、村人が祝い事のたびに膳や椀を借りていたが、あるとき返し忘れてから貸してもらえなくなったという竜宮伝説が伝わります。平成2年(1990年)には日本の滝百選にも選ばれました。
【特徴】
高さ7メートル、幅30メートルと落差は小さいものの、川床の巨大な岩盤が吹き割れたように裂け、そこへ三方から水が流れ込む独特の姿から「東洋のナイアガラ」と称されます。岩盤は約900万年前の火山活動による火砕流が冷え固まった溶結凝灰岩で、片品川の流れが岩の軟らかい部分を選んで浸食し、V字状の深い割れ目を刻んだものです。吹割の滝の周囲には般若岩や獅子岩など奇岩の岩壁が続きます。
【見どころ】
吹割渓谷には約1時間で一周できる遊歩道が整備され、川面近くの岩の上から流れ込む水を至近距離で眺められます。下流側の右岸には高さ約8メートル、幅6メートルの鱒飛の滝があり、遡上する鱒がこの段差を越えられずに跳びはねたことが名の由来と伝わります。浮島橋を渡って対岸の山側遊歩道へ進むと、観瀑台から滝の全景を見下ろせます。冬季は積雪や凍結のため12月中旬から3月下旬まで遊歩道が閉鎖されます。
【トリビア】
吹割の滝は上毛かるたの「た」の札に「滝は吹割 片品渓谷」として詠まれ、群馬県民に広く親しまれています。吹割渓谷遊歩道は平成6年度に手づくり郷土賞を受賞しました。滝は日本ロマンチック街道と呼ばれる国道120号沿いにあり、尾瀬や日光へ向かう途中に立ち寄る観光客も多く、周辺には老神温泉が湧いています。滝の上を歩ける珍しい滝ですが、岩は滑りやすく、川に近づきすぎないよう注意が必要です。
