【概要】
中城城は沖縄県北中城村の石灰岩の丘陵に、六つの郭を東西に連ねた連郭式の山城です。先中城按司が数世代かけて築き、1440年に座喜味城から移った護佐丸が北の郭と三の郭を増築したと伝わります。布積み・相方積み・野面積みの三つの技法による城壁とアーチ式の城門が残り、沖縄戦の戦火をまぬがれたため最も原型をとどめるグスクといわれます。世界遺産に登録されています。
【歴史】
先中城按司が数世代にわたって西の郭や南の郭、一の郭、二の郭を築き、1440年(永享12年)に座喜味城から移ってきた護佐丸が北の郭と三の郭を増築したと伝わります。1458年、勝連城主の阿麻和利は護佐丸に謀反の疑いをかけて尚泰久王に讒言し、首里王府軍の総大将として月見の宴の最中に中城城を急襲しました。護佐丸は王命に背けぬとして自刃したといい、城はこのとき役目を終えたとされています。
【特徴】
沖縄県北中城村にあり、標高約160メートルの石灰岩の丘陵の上に、六つの郭を東西に連ねた連郭式の山城です。琉球石灰岩を用いた城壁には、方形に整えた石を積む布積み、多角形の石を隙間なくかみ合わせる相方積み、自然石をそのまま積み上げる野面積みという三つの技法がそろい、沖縄における石積み技術の移り変わりを一度に見比べられる稀有な遺構で、築城の名手と称えられた護佐丸の手腕を今に伝えています。
【見どころ】
精緻に組まれたアーチ式の城門が三か所に残り、なかでも西の郭と一の郭を結ぶ門の造形は見事です。城壁の上からは東に中城湾と太平洋、西には東シナ海を望み、天気の良い日には勝連半島まで見渡すことができます。西の郭には大井戸と呼ばれる湧き水があり、籠城を支えた貴重な水源として今も静かに水をたたえています。城跡の内部は坂の緩やかな順路が整えられ、無理なく六つの郭を巡ることができます。
【トリビア】
日本百名城の第99番で、国の史跡であるとともに、2000年には世界遺産「琉球王国のグスク及び関連遺産群」に登録されました。1853年に来琉したペリー提督の一行が城を訪れて詳細な測量を行い、『日本遠征記』に石造建築は賞賛すべき構造であると書き残したことでも知られます。第二次世界大戦の沖縄戦では戦火をまぬがれたため、県内に数あるグスクのなかでもっとも原型をとどめているといわれます。
