日本三大芸能(にほんさんだいげいのう)とは、日本が世界に誇る三つの古典演劇、すなわち「能楽(能・狂言)」「人形浄瑠璃文楽」「歌舞伎」の総称です。これらはすべてユネスコの無形文化遺産に登録されており、独自の様式美と長い歴史を持つ伝統文化です。
A.最も古いのは能楽(能・狂言)で、室町時代に観阿弥・世阿弥の父子が芸術として大成しました。歌舞伎は慶長八年(1603年)の出雲阿国のかぶき踊りに始まると伝えられ、人形浄瑠璃文楽は貞享元年(1684年)に竹本義太夫が道頓堀に竹本座を構えたことで名作が生まれていきました。
A.三つとも平成二十年にユネスコ無形文化遺産の代表一覧表へ記載されました。それ以前に、能楽(能・狂言)は平成十三年(2001年)、人形浄瑠璃文楽は平成十五年(2003年)、歌舞伎は平成十七年に、それぞれ「人類の口承及び無形遺産の傑作」の宣言を受けています。
A.歌舞伎の人気演目の多くは人形浄瑠璃から移されたものです。「仮名手本忠臣蔵」「義経千本桜」「菅原伝授手習鑑」の三大名作は、いずれも人形浄瑠璃から歌舞伎に移された演目です。人形浄瑠璃文楽では、近松門左衛門が竹本義太夫と組んで数々の名作を送り出しました。
A.能楽(能・狂言)はシテとワキ、笛や鼓などの囃子方、地謡で構成されます。人形浄瑠璃文楽は太夫・三味線・人形遣いが対等に組む三業一体で、人形は三人で遣います。歌舞伎は成人男性だけが演じる野郎歌舞伎の流れをくみ、女性の役も男性が女方として演じます。
A.三つとも初めての人向けの仕組みがあります。能楽(能・狂言)では字幕や解説つきの入門公演が数多く用意され、人形浄瑠璃文楽では字幕表示やイヤホンガイドがあり、一幕だけの鑑賞券が出る公演もあります。歌舞伎座には一幕見席があり、イヤホンガイドで説明を聞きながら鑑賞できます。