山代温泉

(やましろおんせん)
📍 石川県 加賀市♨️ 温泉⛰️ 名所

【概要】

山代温泉は、加賀温泉郷のなかで最も大きな温泉街で、神亀2年(725年)に行基が烏に導かれて湧き湯を見つけたと伝わります。共同浴場を旅館が取り囲む「湯の曲輪」の形を今も残し、その中心には明治の湯屋を復元した古総湯と現代の総湯が並び立ちます。九谷焼の窯が育った土地でもあり、北大路魯山人が半年を過ごした寓居跡も残ります。

【歴史】

山代温泉は、石川県加賀市にある温泉で、神亀2年(725年)に行基が傷ついた烏が湧き湯で羽を癒す姿を見て発見したと伝わります。中世には薬王院温泉寺が湯の守り手となり、江戸時代には加賀藩の湯治場としてにぎわいました。文政年間には吉田屋窯がこの地に築かれて九谷焼の再興を支え、大正4年の秋から翌年の春にかけては北大路魯山人が半年ほど滞在しています。

【特徴】

泉質はナトリウム・カルシウム-硫酸塩・塩化物泉で、源泉の温度は65度前後、弱アルカリ性のやわらかな湯です。山代温泉の街並みは、共同浴場を中心に旅館が輪のように取り囲む「湯の曲輪」と呼ばれる独特の形をとどめています。その中心には2009年に建てられた総湯と、2010年に明治期の湯屋を復元した古総湯が並び、二つの浴場を歩いて巡ることができます。

【見どころ】

古総湯は明治時代の総湯を外観から内部まで写し取った建物で、二階の窓にはめられたステンドグラスが湯船に色のついた光を落とします。壁は拭き漆で仕上げられ、床や壁のタイルには当時の絵柄を再現した九谷焼が使われています。湯の曲輪を出て少し歩けば、魯山人が暮らした寓居跡いろは草庵が残り、囲炉裏の間や仕事部屋、茶室などを見学できます。

【トリビア】

魯山人は山代温泉で過ごした半年のあいだに、旅館や窯元のために刻字看板を数多く彫り、初代須田菁華から陶芸の手ほどきを受けました。のちに食の巨人と呼ばれた人物の出発点が、この温泉街にあったことになります。与謝野晶子ら文人が訪れた宿も多く、古総湯は石けんやシャワーを置かず湯に浸かるだけという明治の作法を今に伝えています。

📅 最終更新: 2026/9/13
山代温泉
※画像はAIによって生成されたイメージ画像です