【概要】
大阪市浪速区の新世界にそびえる高さ103メートルの展望塔で、現在の塔は1956年に完成した二代目です。初代は1912年に建てられ、戦時中に解体されました。設計は内藤多仲、大阪の下町のシンボルとして親しまれ、展望台の幸運の神様ビリケンさんは足の裏をなでると願いが叶うといわれます。2007年に国の登録有形文化財となりました。
【歴史】
初代の通天閣は1912年、新世界の開発に合わせて建てられた高さ64メートルの塔で、パリの凱旋門の上にエッフェル塔を載せたような姿が評判を呼びました。しかし1943年に隣接する映画館の火災で損傷し、戦時中の鉄材供出のために解体されます。戦後、地元の人々が復興のシンボルとして再建を望み、寄付を募って1956年に内藤多仲の設計による二代目の通天閣が完成しました。
【特徴】
現在の通天閣は高さ103メートルで、八角形の展望台とその上の避雷針が特徴的な姿を作っています。塔の頂上のネオンは翌日の天気予報を色で知らせる仕組みで、白なら晴れ、橙は曇り、青は雨と、大阪の人にはおなじみの目印です。展望台には幸運の神様ビリケンさんが鎮座し、足の裏をなでて願い事をする観光客が絶えません。塔の下には串カツ店が並ぶ新世界の商店街が広がり、大阪の下町情緒を体感できます。
【見どころ】
地下鉄の恵美須町駅や動物園前駅から歩いてすぐで、串カツやどて焼きの店が軒を連ねるジャンジャン横丁と合わせて回るのが新世界の定番です。展望台の外周には2022年に開業した滑り台型のアトラクションがあり、高さ約22メートルの滑走を楽しめます。夜は塔全体がライトアップされ、周囲の派手な看板と合わせて大阪らしい夜景が広がります。隣接する天王寺動物園やあべのハルカスへも徒歩圏です。
【トリビア】
初代通天閣の名は「天に通じる高い建物」を意味し、儒学者の藤沢南岳が命名しました。二代目の完成後、1957年からは大阪の企業がネオン広告を出し続けており、塔そのものが大阪の広告塔になっています。展望台のビリケンさんは1908年にアメリカで生まれたキャラクターで、現在の像は三代目です。2007年に登録有形文化財となった通天閣は、今も民間企業が運営する珍しい観光塔でもあります。




