【概要】
正式名称は「妙厳寺」という曹洞宗の寺院ですが、鎮守として豊川吒枳尼真天が祀られていることから豊川稲荷の名で親しまれています。「霊狐塚」には献納された約1000体の狐の石像が並び、神秘的な雰囲気を漂わせています。
【歴史】
豊川稲荷は愛知県豊川市にある曹洞宗の寺院で、正式には円福山豊川閣妙厳寺といいます。1441年に東海義易が開創し、鎮守として豊川吒枳尼真天を祀ったのが始まりです。神社ではなく寺院でありながら稲荷信仰と結びつき、「豊川稲荷」の名で広く親しまれてきました。戦国武将から現代の商人まで幅広い信仰を集め、商売繁盛や開運を願う参拝者が今も絶えることがありません。
【特徴】
神社ではなく曹洞宗の寺院であることが、豊川稲荷の何よりの特徴です。本尊は千手観音で、鎮守として祀られた吒枳尼真天への信仰が「稲荷」として定着していきました。境内は広大で、本殿や奥の院、霊狐塚といった見どころが点在しています。東京・赤坂にも別院が置かれており、芸能関係者や政財界の人々が足を運ぶ場所としても知られてきました。
【見どころ】
霊狐塚には、願いが叶った人々が奉納した約1000体もの狐の石像がぎっしりと並んでいます。大小さまざまな狐が斜面を埋め尽くす光景は神秘的で、多くの参拝者が足を止める場所です。本殿や奥の院、景雲門といった歴史ある建造物も見応えがあります。門前の「豊川いなり表参道」では、市内約100店舗が生み出した300種類ともいわれる豊川いなり寿司を食べ歩けます。
【トリビア】
いなり寿司は狐の好物とされる油揚げにちなんで生まれた料理で、豊川はその発祥地のひとつと伝えられています。豊川稲荷は織田信長や豊臣秀吉、徳川家康といった武将からも信仰を集めました。東京・赤坂の別院は、江戸時代に大岡越前守忠相が屋敷内へ勧請したのが始まりです。地元では「豊川いなり寿司食べ比べ選手権」も開かれ、その年の一番を来場者が選んでいます。
