法隆寺五重塔

(ほうりゅうじごじゅうのとう)
📍 奈良県 斑鳩町🏯 歴史🎭 文化⛰️ 名所

【概要】

現存する世界最古の木造五重塔で、飛鳥時代の様式を今に伝えています。初層から上層にかけて屋根の大きさが極端に小さくなるのが特徴で、安定感のある優美な姿は日本仏教建築の至宝です。国宝および世界遺産に登録されています。

【歴史】

奈良県の世界遺産・法隆寺の西院伽藍にそびえる法隆寺五重塔は、現存する世界最古の木造五重塔として知られる国宝です。飛鳥時代の様式を色濃く伝え、建立は7世紀後半から8世紀初頭と考えられています。2004年に行われた年輪年代測定では、心柱に使われた木材が594年ごろに伐採されたことが判明し、創建と再建の時期をめぐる長年の議論に新たな材料をもたらしました。

【特徴】

基壇からの高さは約31.5メートルで、初層から最上層へ向かって屋根が大きく縮まっていくため、どっしりと安定した美しい輪郭を描きます。柱にはエンタシスと呼ばれるゆるやかな胴張りがあり、雲斗や雲肘木といった飛鳥様式独特の組物が軒を支えます。塔の中心を貫く心柱が各層の軸組と固く結ばれていない点も、この塔ならではの構造で、地震の揺れを受け流してきたと考えられています。

【見どころ】

初層の内部には、和銅4年(711年)の造立と伝わる塑像群が四方の壁面に沿って安置されています。北面は釈迦の入滅を描く涅槃、東面は維摩居士と文殊菩薩の問答、南面は弥勒の浄土、西面は分舎利を表し、写実的で表情豊かな群像は国宝です。心柱の下の心礎には仏舎利が納められていると伝わり、塔そのものが巨大な舎利容器といえる存在です。塑像群は開けられた扉越しに拝観することができます。

【トリビア】

塔の頂に立つ相輪は全高のおよそ3分の1を占め、その九輪の部分には4本の鎌が取り付けられています。落雷を防ぐまじないとも、塔に登ろうとする魔物を退けるためとも言われますが、確かなことは分かっていません。法隆寺には七不思議の伝承が数多く残されており、この鎌もその一つとして参拝者の想像をかき立て続けています。塔が立つ西院伽藍は、金堂と左右に並び建つ非対称の配置でも知られます。

📅 最終更新: 2026/9/6
法隆寺五重塔
※画像はAIによって生成されたイメージ画像です