八咫鏡

(やたのかがみ)
📍 三重県 伊勢市🏯 歴史🎭 文化

【概要】

三種の神器の一つである鏡。天照大御神が天岩戸に隠れた際に作られたとされる。現在は伊勢神宮(内宮)の御神体として祀られている。「吾が児、この宝鏡を視まさむこと、当に吾を視るがごとくすべし」という神勅と共に地上にもたらされた。

【歴史】

八咫鏡は皇位のしるしとされる三種の神器の一つで、天照大御神の御魂として最も神聖視されてきた鏡です。古事記や日本書紀は、天照大御神が天岩戸に隠れて世が闇に包まれた際、鏡作りの神である石凝姥命がこの鏡を作ったと伝えます。のちの天孫降臨に際して邇邇芸命に授けられ、この鏡を私だと思って祀りなさいという神勅が添えられたとされ、宝鏡奉斎の神勅と呼ばれています。

【特徴】

三重県伊勢市にある伊勢神宮の内宮に、天照大御神の御神体として祀られています。幾重もの御桶代や御船代に納められており、天皇であっても実物を目にすることはできないとされる秘宝です。皇居の賢所にはその分身にあたる形代が祀られ、宮中祭祀の中心となっています。曇りのない心や正直さを象徴するものとしても語られ、天皇の正統性を示す最も重要な宝器とされてきました。

【見どころ】

御神体そのものを拝することはできませんが、五十鈴川に架かる宇治橋を渡り、玉砂利の参道を進んで御正宮に向かう体験は、八咫鏡の存在を身近に感じさせてくれます。20年ごとの式年遷宮では、御神体は白い絹に覆われたまま深夜に新しい正殿へと移されます。この遷御の儀は静寂のなかで営まれ、その姿が人の目に触れることはありません。社殿もそのたびに新しく建て替えられます。

【トリビア】

「八咫」の咫は、手を開いた親指の先から中指の先までを指す古代の長さの単位で、八咫は非常に大きいという意味だと考えられています。ただし実際の寸法や、円形なのか花のような形なのかについては諸説があり、誰も見たことがないため謎に包まれたままです。平安時代には宮中の火災で鏡の形代が損なわれたという記録も残されており、神器をめぐる歴史に幾度もの危機があったことがうかがえます。

📅 最終更新: 2026/9/6
八咫鏡
※画像はAIによって生成されたイメージ画像です