【概要】
日本一の陶磁器生産量を誇る岐阜県土岐市で、毎年5月3日から5日に開かれる陶器市です。美濃焼の卸団地・織部ヒルズを会場に、問屋や窯元の蔵出し市や作家のテントが1キロ以上にわたって並び、約20万人が訪れます。志野や織部といった美濃焼の名品から日用の器まで、幅広い焼き物を産地価格で買い求められます。
【歴史】
美濃焼は岐阜県東濃地方で焼かれる陶磁器の総称で、桃山時代には志野、織部、黄瀬戸、瀬戸黒といった茶陶の名品を生み、茶の湯の文化とともに発展しました。土岐市は現在も日本の陶磁器の半分以上を生産する日本一の産地です。土岐美濃焼まつりは、産地の卸商社が集まる織部ヒルズを会場に、蔵出しの大売り出しとして始まり、大型連休の恒例行事として全国から焼き物好きを集める陶器市に成長しました。
【特徴】
会場の織部ヒルズは美濃焼の問屋が集まる卸団地で、まつりの期間中は各社が倉庫を開放して蔵出し市を行うのが最大の特徴です。日常使いの食器が驚くほど安く手に入る一方、作家のテント村では若手や中堅の陶芸家が個性的な作品を直接販売し、作り手と話しながら器を選べます。約1キロの通りに250を超えるテントが並び、飲食の屋台も充実しているため、一日かけて楽しむ人が多い陶器市です。
【見どころ】
会場は土岐市の中心部から離れた丘の上にあるため、期間中はJR土岐市駅などから臨時のシャトルバスが運行されます。隣接する道の駅志野・織部では通年で美濃焼を購入でき、まつり以外の時期にも産地の器に触れられます。土岐市内には織部の名の由来となった古田織部にちなむ史跡や、美濃焼の歴史を伝える資料館、志野焼の窯跡もあり、器のルーツをたどる旅と組み合わせるのがおすすめです。
【トリビア】
岐阜県東濃地方の陶磁器の生産量は日本の食器類の約半数を占め、家庭にある茶碗や皿の多くは美濃焼だといわれます。まつりの会場では、有名ブランドの名前を伏せた規格外品が段ボール箱に山積みで売られ、目利きの客が箱をひっくり返して探す光景が名物です。近くの多治見市や瀬戸市と合わせて、東海地方は日本の焼き物の一大産地であり、陶器市をはしごする愛好家も少なくありません。




