【概要】
爺神山は高瀬富士とも呼ばれる讃岐七富士のひとつで、標高は214メートルとされます。高瀬町比地の田園に裾を広げる姿は地元の校歌にも歌われてきました。昭和30年代からの採石によって山の半分ほどが削られ、往時の山容は失われましたが、中腹のミニ八十八ヶ所と登山道はいまも地元の人たちの手で守られています。山頂からは讃岐平野と瀬戸内の島々が見渡せます。
【歴史】
爺神山は古くから信仰と暮らしの場で、中腹にはミニ八十八ヶ所の石仏が祀られ、山頂の付近には山城の遺構や石垣が残ると伝えられます。ところが昭和30年代に採石が始まり、四十年ほどで山を半分にしてしまったと地元紙は伝えています。かつては227メートルほどあったともいわれ、資料によって標高の数値が異なります。
【特徴】
香川県三豊市にある爺神山は、讃岐七富士のなかで削られる前と後の姿を見比べられる一座です。高瀬町比地の側から仰ぐと今もなだらかな稜線の富士型を保っていますが、反対側にまわると採石の跡が切り立った壁になっており、ひとつの山でまったく違う二つの表情を見せることになります。採石が里山の景観にもたらした変化を、今も静かに物語っています。
【見どころ】
登山口から山頂までは二十分から三十分ほどで、地元の団体が下草を刈り、道標やベンチを整えています。山頂は視界が開けており、讃岐平野に点在する里山と瀬戸内の島々が重なって見えます。近くの幼稚園の園児が地域のサポート隊と登る行事もあり、爺神山は里山を学ぶ場としても受け継がれています。道は短いものの傾斜があり、歩きやすい靴が向いています。
【トリビア】
爺神山では、振ると内部で音が鳴る鈴石と呼ばれる珍しい石が採れることで知られます。また標高の214メートルが2月14日と重ねられ、バレンタイン山として紹介されたこともあります。削られてしまった山を惜しむ声は、身近な里山をどう残すかを考えるきっかけとして語り継がれています。山名の読みはとかみやまで、じじがみやまと紹介されることもあります。




