【概要】
戸隠山は長野県長野市にある標高1904メートルの山で、屏風を立てたような岩壁を長野盆地の側へ向けています。天照大御神が隠れた天の岩戸を天手力雄命が投げ落とした場所という伝説をもち、中腹には戸隠神社奥社が鎮まります。奥社の参道には樹齢四百年を超える杉並木が続きます。稜線の蟻の塔渡りは滑落事故の起きている難所で、北信五岳では唯一の火山ではない山です。
【歴史】
戸隠山は天の岩戸の伝説と結びつき、岩戸を開いた天手力雄命を祀る戸隠神社奥社が中腹に鎮座しています。平安の頃から修験の道場として栄え、戸隠十三谷三千坊と称されるほどの寺坊が立ち並びました。江戸時代には幕府から千石を与えられ、その折に奥社の参道へ杉が植えられて、今に続く杉並木が仕立てられたと伝えられています。
【特徴】
戸隠山の山体は、およそ400万年前から270万年前の海底火山に由来する火成岩からできていると考えられており、火山として並ぶほかの四座とは成り立ちが異なります。長い年月の浸食で削られた結果、南の側には高さのある岩壁が屏風のように連なり、その上に刃のような細い稜線がのびる、ほかに例の少ない山容がつくられました。岩はもろく崩れやすい性質をもっています。
【見どころ】
長野県長野市にある戸隠神社奥社の参道はおよそ二キロメートルあり、途中の随神門から先には樹齢四百年を超える杉並木が続きます。奥社の隣には水の神を祀る九頭龍社が鎮まります。稜線上の蟻の塔渡りは両側が切れ落ちた幅の狭い岩尾根で、死亡を伴う滑落事故も起きている危険な場所です。相応の経験と装備が欠かせません。
【トリビア】
戸隠山の一帯は戸隠流の忍びの里としても語られ、忍術の修行の地であったという言い伝えが残っています。斑尾山を除く北信五岳の山域は妙高戸隠連山国立公園に指定されており、戸隠山はその中心のひとつです。麓の鏡池は水面に岩壁を映す眺めで名高く、季節ごとに表情を変えます。戸隠山は日本二百名山にも数えられている一座です。
