【概要】
佐賀県太良町にあるたら竹崎温泉は、有明海に突き出た竹崎の里に湧く温泉です。昭和四十年代に掘り当てられた新しい湯で、ナトリウム炭酸水素塩泉のわずかに塩味のある湯が肌をなめらかにするといわれます。宿の窓からは日本一の干満差で知られる有明海が広がり、名物の竹崎かにをはじめとした海の幸が膳をにぎわせる湯の里です。
【歴史】
たら竹崎温泉は昭和四十七年に湯が掘り当てられた比較的新しい温泉で、平成七年には新たな源泉が掘られて規模が広がり、温泉を備えた宿の数も増えていきました。一方で湯が湧いた竹崎の地そのものは古く、和銅二年の開基と伝わる竹崎観世音寺は鎌倉時代には勅願寺として栄え、南北朝時代に築かれた竹崎城の跡も残る、歴史の深い土地でもあります。
【特徴】
泉質はナトリウム炭酸水素塩泉で、無色透明ながらわずかに塩味があり、湯上がりの肌がしっとりすると評されます。源泉の温度は四十五度ほどで、湧出量は一日あたり数百トンと伝えられます。佐賀県太良町にある温泉宿はいずれも有明海に面しており、湯船から海と対岸に横たわる雲仙の山影を眺められるのが、この湯のいちばんの持ち味です。
【見どころ】
たら竹崎温泉の楽しみは、湯と海の眺めと食の三つにあります。有明海の干満差は国内でも随一で、この沖合では最大六メートルに達するといわれ、太良町は「月の引力が見える町」を名乗っています。潮が引いた干潟と満ちた海という二つの顔を同じ窓から眺められ、竹崎城址を模した展望台に登れば、多良岳の山並みから雲仙岳まで見渡せます。
【トリビア】
名物の竹崎かには有明海のワタリガニで、身の詰まり方が季節で変わるため、通は時期を選んで訪ねるといわれます。正月には竹崎観世音寺で、褌姿の若者が鬼の面を納めた箱を奪い合う修正会鬼祭が営まれ、国の重要無形民俗文化財に指定されています。かにの旬や祭りの日取りは年によって動くので、町の案内で確かめると確実です。




