【概要】
諏訪大社下社秋宮は中山道と甲州街道が合流する下諏訪宿に鎮座し、八月から翌年一月までの半年を御霊代が過ごす社です。三方切妻造りの神楽殿には長さ約十三メートルの大注連縄が下がり、青銅製の狛犬が両脇を固めます。宿場の湯の香る街並みとともに歩ける社です。樹齢数百年の根入りの杉や重要文化財の幣拝殿も見どころで、御神体はイチイの木とされます。
【歴史】
諏訪大社下社秋宮は、長野県下諏訪町にある中山道と甲州街道が合流する下諏訪宿の要の地に鎮座します。八月一日に春宮から御霊代が遷り、翌年一月まではこの秋宮が下社の祭祀の場となります。宿場に湧く温泉とともに旅人の信仰を集め、参道の周りには今も湯の香る街並みが残り、四社まいりの起点として訪れる人が絶えません。
【特徴】
境内に入ってまず目を引くのが三方切妻造りの神楽殿で、二代目立川和四郎富昌により1835年に完成した国の重要文化財です。正面には長さ約十三メートル、重さ推定五百キロの大注連縄が下がり、日本一の大きさとも称されます。奥に建つ幣拝殿は1781年に初代立川和四郎富棟が棟梁を務めて落成したもので、こちらも重要文化財に指定されています。
【見どころ】
神楽殿の両脇に構える青銅製の狛犬は高さ一メートル七十センチ、彫刻家の清水多嘉示の作で、昭和三十五年に奉納されました。青銅製では日本一の大きさといわれてきた堂々とした姿です。幣拝殿の前に立つ根入りの杉は樹齢六百年から七百年とも伝えられ、夜になると枝を下げて眠るように見えることからその名が付き、皮のお守りは夜泣き封じに効くとされます。
【トリビア】
下社秋宮が御神体として祀るのはイチイの木で、春宮の杉と同じく御神木を拝む形をとります。大注連縄は御柱祭のたびに大しめ縄奉献会が新調し、かつて出雲大社の奉賛会から指導を受けて作られたと伝えられます。八月一日の遷座祭の前夜には宵祭りで長持ちや神輿の行列が練り、当日は長さ約十メートル、重さ約五トンの柴舟を曳くお舟祭りが行われます。




