曽我どんの傘焼き

(そがどんのかさやき)
📍 鹿児島県 鹿児島市🏮 🏯 歴史

【概要】

積み上げた和傘に火を放ち、夜空を焦がす炎で曽我兄弟の孝心をたたえる行事です。鎌倉時代、曽我兄弟が父の仇討ちに向かうとき、松明の代わりに傘を燃やして足元を照らしたという故事にちなみます。長く甲突川の河畔で行われてきましたが、近年は鹿児島県鹿児島市にある石橋記念公園が会場となり、7月ごろの夜に傘踊りや剣舞とともに開かれます。

【歴史】

建久4年(1193年)、曽我十郎と五郎の兄弟は富士の裾野で父の仇である工藤祐経を討ちました。その夜討ちの際、松明の代わりに雨傘を燃やして足元を照らしたという故事が語り継がれ、薩摩では親への孝を教える題材となりました。曽我どんの傘焼きは、この物語を実際の炎で再現する行事として郷中教育の中で育まれたとされています。

【特徴】

使い古した和傘を寄せ集めてやぐらのように高く積み上げ、日が落ちてから一気に火を放ちます。油紙と竹でできた傘は勢いよく燃え上がり、炎の柱が夜空へ立ちのぼって見物人をどよめかせます。傘は鹿児島三大行事保存会が毎年広く寄付を募って集めており、役目を終えた道具が火に姿を変えるという点も、この行事らしさを物語っています。

【見どころ】

点火の前後には薩摩の傘踊りや詩吟、剣舞、薬丸野太刀自顕流の演舞などが披露され、炎と勇壮な所作が交互に場を盛り上げます。長らく甲突川の河川敷が舞台でしたが、近年は鹿児島県鹿児島市にある石橋記念公園に移って行われています。開催は7月ごろの夜で、日程や会場は年によって変わることがあるため、事前の確認が必要です。

【トリビア】

会場となっている石橋記念公園には、かつて甲突川に架かっていた五つの石橋のうち三つが移されて保存されています。長年この行事を見守ってきた川の橋が、そのまま会場の景色になっているわけです。曽我どんの「どん」は薩摩のことばで殿や様にあたる敬称で、遠い昔の兄弟を身近な存在として呼ぶ土地の感覚がうかがえます。

📅 最終更新: 2026/9/13
曽我どんの傘焼き
※画像はAIによって生成されたイメージ画像です