【概要】
播磨国の信仰を長く担ってきた天台宗の古刹で、標高371メートルの書写山の上に伽藍が広がります。康保3年(966年)に性空上人が開き、比叡山になぞらえて「西の比叡山」と呼ばれてきました。西国三十三所の第27番札所であり、瀬戸内に開けた播磨平野と城下町を見下ろす位置に、懸造の摩尼殿や室町時代の三之堂が残ります。
【歴史】
書写山圓教寺は康保3年(966年)に性空上人が開いた天台宗の寺院で、標高371メートルの書写山の上に伽藍が営まれました。歴代の皇族や貴族の参詣を受けて栄え、比叡山に対して「西の比叡山」と呼ばれています。西国三十三所の第27番札所として今も巡礼を集め、姫路を中心とする播磨国にあって、平野を見下ろす信仰の中心であり続けてきました。
【特徴】
播磨国は瀬戸内海に面した播磨平野と、加古川・市川・揖保川が刻む谷筋からなり、奈良時代の『播磨国風土記』が伝わる古い土地です。温暖で雨の少ない気候は米づくりと塩、手延べそうめんや醤油といった産業を育てました。姫路や明石、赤穂など城下町が連なる地域で、書写山圓教寺はその平野の北西にそびえる山上に堂塔を構えています。
【見どころ】
兵庫県姫路市にある書写山圓教寺では、斜面に長い柱を組んで建つ懸造の摩尼殿がまず目を引きます。奥へ進むと大講堂・食堂・常行堂の三棟がコの字に並ぶ三之堂があり、室町時代の建築が杉木立の中に静まっています。麓からロープウェイで山上へ上がることができ、参道には西国三十三所の観音像が並んで巡礼の気分を高めてくれます。
【トリビア】
圓教寺の三之堂は時代劇や映画の撮影地として知られ、ハリウッド映画『ラストサムライ』や大河ドラマにも使われました。食堂は総二階建ての長大な仏堂で、寺院建築としては全国的にも珍しい形式です。山上では写経や座禅の体験、精進料理を受け付けており、俗世から切り離された時間を過ごせる場所として親しまれています。




