【概要】
新穂高温泉は、岐阜県高山市にある奥飛騨温泉郷のいちばん奥の温泉地で、蒲田川に沿って新穂高・蒲田・中尾の三つの地区に宿が散らばります。槍ヶ岳や穂高連峰、笠ヶ岳へ向かう登山道の起点が置かれた北アルプスの玄関口であり、川岸に自然に噴き出す湯と、目の前に迫る三千メートル級の山なみをあわせて味わえる温泉地です。
【歴史】
新穂高温泉の開湯の時期は分かっていませんが、戦国時代に武田信玄の家来が湯に入ったという話も伝わります。三つの地区のうち新穂高地区がもっとも古く、高台の中尾地区で湯が見つかったのは昭和に入ってからとされます。1968年には国民保養温泉地に指定され、1970年にロープウェイが開業してからは山と湯を目的に訪れる人が増えました。
【特徴】
蒲田川の谷をさかのぼった奥飛騨温泉郷のいちばん奥にあり、川岸のあちこちから湯が自然に噴き出しています。泉質は単純温泉や炭酸水素塩泉、塩化物泉、硫黄泉と地区ごとに違い、川に張り出すように造られた露天風呂が多いのも新穂高温泉らしいところです。槍ヶ岳や焼岳、笠ヶ岳へ向かう登山道の起点も控え、夏山の季節には登山者の姿が目立ちます。
【見どころ】
新穂高ロープウェイは第1と第2の二本を乗り継ぐ造りで、終点の西穂高口駅は標高2,156メートル、展望台からは槍ヶ岳や笠ヶ岳が並ぶ大きな眺めが広がります。第2ロープウェイに使われる二階建てのゴンドラは日本で唯一とされます。高台の中尾地区からも穂高連峰や槍ヶ岳、笠ヶ岳を一望でき、山あいの湯の街にいながら北アルプスの懐の深さが伝わります。
【トリビア】
新穂高ロープウェイが開業したのは1970年で、二階建てのゴンドラは1998年の架け替えで登場し、2020年にはさらに新しい車両へと更新されました。蒲田川沿いには公共の露天風呂として新穂高の湯が設けられていますが、雪の季節は休みとなり、川の状況によって休止することもあり、立ち寄るなら地元の案内で現況を確かめておくとよいでしょう。




