さよりめし

(さよりめし)
📍 中部岐阜県 可児市🍜 料理🥢 名産

【概要】

岐阜県可児市、御嵩町など、中濃から東濃にかけての山あいに伝わる炊き込みご飯です。名前に魚のサヨリを冠していますが、使うのはサンマで、海から遠いこの地方では細長い魚をまとめて「さより」と呼んだことに由来するとされます。行商人が運んだ塩サンマをごぼうやにんじん、しょうがと炊き込み、秋の実りを祝う席や祝い事のごちそうとして味わってきました。

【歴史】

さよりめしは、岐阜県可児市、御嵩町、美濃加茂市など、中濃から東濃にかけての地域で受け継がれてきた家庭の味です。海のない土地では新鮮な魚が手に入りにくく、行商人が運んでくる干物や塩漬けの魚が頼りでした。鮮度の落ちた魚をおいしく食べるための工夫として、塩サンマをご飯と炊き込むこの料理が育まれたとされ、秋の実りを祝う折や祝い事の席を彩るごちそうでもありました。

【特徴】

さよりめしの主役は、名前に反して秋の味覚のサンマです。塩サンマをささがきごぼうやにんじん、しょうがと一緒に米で炊き、塩や醤油、酒で味を調えます。サンマを最初から米と炊くか、炊き上がる直前に加えるかなど作り方にはいくつかの流儀があり、ねぎやきのこを加える家庭もあります。本来のサヨリは下あごが長く突き出た細身の海の魚で、この料理には使われません。

【食べ方】

炊き上がったらサンマの身をほぐし、ご飯とさっくり混ぜ合わせてから茶わんによそうのが一般的です。脂ののった身と塩気がご飯に行き渡り、ごぼうとしょうがの香りが後を引きます。長く家庭で作られてきた料理で、飲食店で出されることは多くないとされます。近年は岐阜市の鵜舞屋と組んで、骨まで食べられる缶詰の炊き込みご飯の素も商品化されました。販売の状況は変わることがあります。

【トリビア】

さよりめしは、1939年(昭和14年)に宮内省が全国の郷土料理を調べた際、日本五大名飯の一つに数えられたとされます。可児市が郷土の自慢を紹介した冊子でも、日本五大名飯のさよりめしとして取り上げられています。御嵩町では、旧中山道沿いに残る昔ながらの商家の台所で「さより飯」を炊く様子が地元紙に紹介されるなど、地域の味を受け継ぐ取り組みが続いています。

📅 最終更新: 2026/10/8
さよりめし
※画像はAIによって生成されたイメージ画像です