嵯峨野の竹林

(さがののちくりん)
📍 京都府 京都市右京区⛰️ 名所🌿 自然📦 その他

【概要】

京都・嵐山を代表する風景として世界的に知られる「竹林の小径」。空を覆うほどの背の高い竹が小径の両わきに続き、風が吹くと笹鳴りの音が響き渡る。平安時代には貴族の別荘地であり、千年以上前から愛されてきた幽玄な美しさを持つ。

【歴史】

嵯峨野の竹林が広がる京都市右京区の嵯峨野一帯は、平安時代に貴族たちが競って山荘を営んだ景勝の地でした。大堰川や小倉山の眺めは古くから和歌に詠まれ、都人の憧れを集めてきたと伝わります。竹は建材や日用品の材料として、またタケノコを収穫するために古くから植え継がれ、人の手が加わることで今日の景観が形づくられました。京都の嵯峨野は、岐阜の揖斐川、山口の岩国とともに日本三大美竹林に数えられています。

【特徴】

竹林の中心となるのは、野宮神社から天龍寺の北側を抜けて大河内山荘へと続く全長約四百メートルの「竹林の小径」です。両側から迫る孟宗竹が頭上で交わり、緑のトンネルのような空間をつくり出しています。日差しは細かく濾されて足元に縞模様を落とし、風が渡るたびに葉ずれの音と稈のきしむ音が重なります。嵯峨野の竹林ならではの、視覚と聴覚の両方で味わう景観といえるでしょう。

【見どころ】

嵯峨野の竹林は四季それぞれに表情を変えます。春は伸びたばかりの若竹が淡い緑を見せ、夏は木陰が涼を運び、秋は周囲の紅葉との色の対比が鮮やかです。冬に雪が積もれば、しなった竹が幻想的な景色をつくり出します。小径の周辺には縁結びで知られる野宮神社、世界遺産の天龍寺、苔庭の美しい祇王寺などが点在しており、竹林の散策と寺社めぐりを組み合わせて楽しむことができます。

【トリビア】

竹林の小径は人気が高く日中は混み合うため、静けさを求めるなら早朝の訪問が向いています。かつては毎年十二月に「京都・嵐山花灯路」が催され、行灯の灯りに浮かぶ竹林が冬の名物となっていましたが、この催しは二〇二一年の開催をもって十七年の歴史に幕を下ろしました。竹は成長が速く、嵯峨野の美しい景観は絶えず続けられる間伐と手入れによって保たれています。

📅 最終更新: 2026/9/6
嵯峨野の竹林
※画像はAIによって生成されたイメージ画像です