【概要】
高知県香美市にある、総延長約4kmの鍾乳洞です。国の天然記念物および史跡に指定されています。弥生時代の穴居生活の跡が残っていることで知られ、特に鍾乳石と一体化した弥生式土器「神の壺」は世界的にも珍しい貴重な資料です。歴史と自然の神秘が融合した洞窟です。
【歴史】
龍河洞は高知県香美市にある全長約4キロメートルの鍾乳洞で、その形成は約1億7500万年前にさかのぼるとされています。1931年(昭和6年)に本格的な調査が行われ、弥生時代の土器が鍾乳石に取り込まれた神の壺が見つかって大きな注目を集めました。弥生人がこの洞窟で暮らしていた証として、国の史跡と天然記念物の両方に指定されています。観光コースは約1キロメートルで、狭い通路や階段が続く探検気分を味わえます。
【特徴】
龍河洞の最大の特徴は、弥生人の穴居跡と神の壺にあります。洞窟の入口付近には弥生人が暮らした痕跡が残り、そこで使われた土器が約2000年をかけて鍾乳石に覆われた神の壺は、世界的にも例の少ない遺物です。洞内の気温は15度前後で、一年を通じて過ごしやすく保たれています。予約制の冒険コースでは、ヘッドランプと長靴を装備して狭い岩場や水流をくぐり抜ける本格的なケービングを体験できます。
【見どころ】
神の壺は弥生時代の土器が鍾乳石に包まれた貴重な考古学資料で、龍河洞最大の見どころといえます。洞内には天降石や絞り幕、奈落といった奇岩や鍾乳石が続き、狭い通路を抜けるスリルも味わえます。冒険コースは1時間半ほどかけて暗闇の中を進む本格的な探検で、事前の予約が必要です。出口近くの龍河洞博物館では、鍾乳洞の成り立ちと弥生人の暮らしについて学ぶことができます。
【トリビア】
神の壺は弥生時代の壺が置き去りにされてから約2000年かけて鍾乳石に覆われたもので、単純に計算すると1年に0.1ミリほどずつ石灰が積もったことになります。龍河洞では1937年から洞内に新しい壺を置く実験が続けられており、石灰化が進む様子を実際に確かめられます。入口近くの珍鳥センターでは特別天然記念物の尾長鶏などを飼育してきましたが、2021年から休館が続いています。
