【概要】
徳島県鳴門市と兵庫県南あわじ市の間にある海峡。世界最大級の「鳴門の渦潮」が発生することで有名です。大潮の際には潮流の速さが時速20km以上に達し、日本一の速さを誇ります。大鳴門橋の「渦の道」や観潮船から、その迫力ある渦潮を間近で見ることができます。
【歴史】
徳島県鳴門市と淡路島との間に横たわる鳴門海峡は、瀬戸内海と紀伊水道を隔てる幅の狭い水路です。二つの海の間で潮位に大きな差が生じるため、干満のたびに膨大な量の海水がこの狭い水路へ一気に押し寄せ、激しい流れとなります。古くから航行の難所として船乗りに恐れられる一方、渦潮は名所として浮世絵にも描かれてきました。鳴門海峡は日本三大急潮の筆頭に数えられています。
【特徴】
最大流速は時速20キロを超え、日本で最も速い潮流とされています。この流れが生む渦潮は直径20メートルから30メートルに達することもあり、世界最大級と称されます。潮の干満差が大きくなる大潮の前後、とくに春と秋がもっとも迫力を増す時期で、渦は一日のうちでも満潮と干潮の前後に集中して現れます。イタリアのメッシーナ海峡、カナダのセイモア海峡と並び、世界三大潮流の一つにも挙げられています。
【見どころ】
渦を間近で見るなら観潮船が一番で、渦の縁すれすれまで近づき、海水が吸い込まれていく音や水しぶきまで体感できます。1985年に開通した大鳴門橋の橋桁内には、2000年に開業した全長約450メートルの遊歩道「渦の道」があり、海面から約45メートル上のガラス床越しに、真下の渦をのぞき込むことができます。潮見表で大潮の時刻を調べてから訪ねるのが得策です。
【トリビア】
激しい潮にもまれて育つ魚は身が締まることで知られ、鳴門海峡でとれる鯛は鳴門鯛と呼ばれて古くから珍重されてきました。速い流れが海底の栄養を絶えずかき混ぜることも、豊かな漁場を支えていると言われます。同じ海域で育つ鳴門わかめも肉厚で歯ごたえがよく、土産物として広く親しまれています。船乗りにとっての難所が地域の暮らしを支えてきた点は、急潮の持つ二面性をよく表しています。




