【概要】
神戸市は六大都市の一つで、1868年の開港を機に国際貿易港として急成長した都市です。1920年の第一回国勢調査では人口が京都市を上回って全国三位を占め、1922年に六大都市へ名を連ねました。旧居留地には当時の近代建築が数多く集まり、そのひとつ旧横浜正金銀行神戸支店は現在、神戸市立博物館として公開されています。
【歴史】
神戸市は1889年の市制施行で誕生しました。1868年に開かれた兵庫津の東の湊が外国人居留地とともに発展し、生糸や綿花、マッチや洋家具の取引で港は急速に拡大します。1922年には六大都市行政監督ニ関スル法律の対象となり、その後も築港工事を重ねて、昭和初期には国内有数の貿易港として名を知られるようになりました。
【特徴】
神戸市の市街は六甲山地と海に挟まれた細長い帯状で、その狭さが港と住宅地、山手の異人館を近接させる独特の都市構造を生みました。1920年の国勢調査では人口約61万人を数え、東京市・大阪市に次ぐ全国三位に位置します。造船や製鉄、ゴムや洋菓子といった外来の技術に根ざした産業が、港の背後に幾重にも積み重なっていきました。
【見どころ】
旧居留地の京町筋に建つ神戸市立博物館は、1935年に横浜正金銀行神戸支店として竣工した新古典主義の建物です。設計は桜井小太郎で、これが彼の遺作となりました。列柱が並ぶ堂々たる正面は六大都市時代の神戸を物語り、1982年に博物館として開館してからは、南蛮美術や港町の歴史を伝える展示の場となっています。
【トリビア】
六大都市という括りが法律上生きていたのは、1922年から東京市が消える1943年までの二十一年間でした。残る五市はその後も五大都市行政監督特例のもとに置かれ、1956年9月1日の政令指定都市制度の発足と同時にこの特例は廃止されます。神戸市を含む五市はその日、最初の政令指定都市として指定を受けました。
