【概要】
大高森は、松島四大観のうち壮観と呼ばれる展望地です。宮城県東松島市の宮戸島のほぼ中央に立つ標高百六メートルほどの小山で、島の最高点にあたります。山頂の展望台からは松島湾に浮かぶ島々が箱庭のように並ぶ眺めと、東側の石巻湾や断崖の続く嵯峨渓を同時に望めます。登り口から二十分ほどの山道で、奥松島の奥深さを味わえる場所です。
【歴史】
大高森は、古くから日本三景の松島を見晴らす場所として知られ、江戸時代後期に仙台藩の儒学者舟山万年が選んだ四つの展望地の一つに数えられました。山のある宮戸島には縄文時代の里浜貝塚が残り、人が海の恵みで暮らした跡が長い年月分も積み重なっています。松島湾一帯は国の特別名勝に指定され、この山からの眺めも景観を代表する視点として守られてきました。
【特徴】
宮城県東松島市にある大高森は標高百六メートルほどで、二等三角点の標高は百五・二二メートルとされています。高さはさほどありませんが、周りに高い山がないため視界を遮るものがなく、四方に開けた眺めが得られます。山頂には展望台が据えられ、歩道は前半がゆるやかで後半に階段が続きます。途中には休憩所も置かれ、片道二十分ほどで登れる道に整えられています。
【見どころ】
山頂の西側には寒風沢島や野々島、桂島といった浦戸諸島が広がり、その奥に松島丘陵、さらに向こうに塩竈や仙台の街並みが重なります。空気の澄んだ日には蔵王の連峰まで見渡せます。東を向けば石巻湾の向こうに牡鹿半島が横たわり、南の足もとには断崖と奇岩の続く嵯峨渓が刻まれます。穏やかな湾と荒い外海を一度に見比べられるのが大高森の持ち味です。
【トリビア】
壮観という呼び名は、松島の島々が箱庭のように一望できる雄大さに由来すると伝えられます。麓には縄文時代の暮らしを伝える奥松島縄文村歴史資料館があり、里浜貝塚から出た土器や貝殻が並びます。東日本大震災では宮戸島も大きな被害を受けましたが、登山道や展望台は整え直され、いまも奥松島を代表する展望地として訪れる人を迎えています。




