【概要】
オオルリ(大瑠璃)は、夏鳥として日本に渡来するヒタキ科の小鳥です。オスは頭部から背中にかけて鮮やかな瑠璃色(濃いブルー)、喉から胸にかけては黒、腹部は白という、息を呑むほど美しいコントラストの羽毛を持っています。「ピールリ、ピリー、ジジッ」という澄んだ大きく美しい声で鳴き、主に渓流沿いの森林や山地の広葉樹林に生息します。栃木県民の森などの自然豊かな森では、新緑の季節になると、谷間に響き渡るオオルリの涼やかな歌声を楽しむことができます。青い鳥の代表格として、バードウォッチャーの間でも絶大な人気を誇ります。
【歴史】
日本三大鳴鳥の一つに数えられるオオルリ(栃木県民の森など)は、ウグイスやコマドリとともに、古くからさえずりの美しさをたたえられてきたヒタキ科の夏鳥です。江戸時代には鳴き声の優劣を競わせる「鳴き合わせ」の会が愛好家の間で開かれ、飼い鳥としても珍重された記録が残ります。現在は法律で野鳥の捕獲や飼育が禁じられており、栃木県矢板市にある県民の森のような山地の森で、その歌声を野外で聴く楽しみ方が定着しました。
【特徴】
体長はおよそ十六センチメートルとスズメよりやや大きく、オスは頭から背にかけてが鮮やかな瑠璃色、喉から胸は黒、腹は白という際立った配色をまといます。メスは全体に地味なオリーブ褐色で、巣にいるあいだも外敵に見つかりにくい保護色です。さえずりは「ピールリ、ピールリ」と澄んだ高音が渓谷に響きわたり、最後に「ジジッ」と濁った音を添えるのが、オオルリならではの締めくくりとされています。
【見どころ】
観察に適するのは四月下旬から七月上旬にかけての初夏で、渓流沿いの遊歩道を歩くと出会える機会が高まります。オオルリは見晴らしのよい高木の梢や突き出た枯れ枝にとまってさえずる習性があるため、声が聞こえたら周囲の木のてっぺん付近を双眼鏡で探すのが見つけるこつです。コルリやルリビタキと並んで「瑠璃三鳥」と呼ばれることもあり、青い羽を目にした瞬間の感動は格別だといわれます。
【トリビア】
オオルリは栃木県の県の鳥に指定されており、渓谷に暮らす美しい渡り鳥として県民に親しまれています。青く輝く羽の色は色素によるものではなく、羽毛の微細な構造が光を反射して生じる構造色で、光の当たり方によって見え方が変わります。そのため曇りの日の森では黒っぽく沈んで見え、日差しを浴びた瞬間に鮮烈な青が浮かび上がるという、写真では捉えにくい面白さも備えています。




