西宮郷

(にしのみやごう)
📍 兵庫県 西宮市🍶 お酒🥢 名産

【概要】

西宮郷は兵庫県西宮市にある浜脇・用海の一帯に広がる郷で、灘の酒を支える宮水が湧く土地として知られます。寛文2年(1662年)創業の辰馬本家酒造や日本盛、白鷹などが軒を連ね、蔵が並ぶ道は酒蔵通りと呼ばれています。明治19年(1886年)に摂津灘酒造組合ができた際、酒造業の衰えた下灘郷に代わって灘五郷に加わった郷でもあり、五郷の枠組みを今の形に定めた土地といえます。

【歴史】

西宮郷は西宮神社の門前町として早くから酒造りが行われ、江戸時代には摂泉十二郷酒造仲間に灘目三郷とともに名を連ねていました。灘五郷の一員となったのは明治19年(1886年)で、摂津灘酒造組合が設立された際に酒造業が衰退していた下灘郷が外れ、代わって西宮郷が加わりました。これによって今津郷・西宮郷・魚崎郷・御影郷・西郷という現在の顔ぶれが定まったとされます。

【特徴】

西宮郷の最大の財産は宮水です。六甲山系からの伏流水が海辺で湧くこの水はリンやカリウムに富み鉄分が少ないため、発酵が力強く進んで辛口で切れのよい灘の酒を生みます。郷内には各蔵が守る宮水の井戸が集まり、魚崎郷や御影郷の蔵もここから水を運んで仕込みに使うほど、灘全体の酒質を左右する水源になっています。辰馬本家酒造や日本盛、白鷹などが並ぶ郷です。

【見どころ】

蔵が連なる酒蔵通りには、辰馬本家酒造が創業320年に当たる昭和57年(1982年)に開いた白鹿記念酒造博物館があります。開館時に酒蔵館としていた明治25年築の長大な蔵は1995年の阪神・淡路大震災で全壊し、現在は北西に残る明治2年築の蔵を酒蔵館として使っています。日本盛の酒蔵通り煉瓦館や白鷹禄水苑も同じ通り沿いにあり、開館日や見学の条件は変わります。

【トリビア】

宮水が見いだされたのは天保年間のことで、西宮と魚崎の両方に蔵を構えていた櫻正宗の山邑太左衛門が、西宮で造る酒だけが夏を越しても味が冴えることに気づいたのが端緒でした。西宮の井戸水を魚崎へ運んで仕込むと同じ味の酒になったため、違いは水にあると分かります。当初は「西宮の水」と呼ばれ、やがて略されて宮水になったと伝えられています。

📅 最終更新: 2026/9/13
西宮郷
※画像はAIによって生成されたイメージ画像です