念珠ヶ関

(ねんじゅがせき)
📍 山形県 鶴岡市🏯 歴史⛰️ 名所

【概要】

念珠ヶ関は、山形県鶴岡市にある鼠ヶ関の集落に跡が残る関で、奥州三関のうち日本海側を守った関にあたります。鼠ヶ関とも書かれ、集落の中を新潟県との県境が通る珍しい土地です。古代の関の位置には諸説あり、市の史跡となっている近世念珠関址とは別に、南の県境付近に推定地が見つかっています。源義経の上陸伝説も伝わる、海と街道が交わる要所でした。

【歴史】

念珠ヶ関は白河関、勿来関と並ぶ奥州三関のひとつで、子の関とも記され、日本海沿いを北へ向かう道筋を押さえていました。設置は千年以上前にさかのぼるとされます。近世には北国街道と羽州浜街道の境に関所が置かれ、庄内に酒井氏が入った一六二二年以後に整えられ、明治五年に廃止されました。街道の要として長く人と荷の往来を見張り、廃止後もその名は地名として残りました。

【特徴】

古代の関の位置が一箇所に定まっていないことが、この関を語るうえでの論点です。一九六八年に山形と新潟の県境一帯で発掘調査が行われ、近世の関所跡から南へ一キロほどの地点で古代の関の跡と見られる遺構が確認されました。これが古代鼠ヶ関址と呼ばれ、大正期に史跡とされた関所跡は近世念珠関址と区別されています。古代の関の姿はなお研究の途上にあります。

【見どころ】

山形県鶴岡市にある鼠ヶ関の集落には近世念珠関址の門が復元され、番所の構えを想像しながら歩けます。漁村の家並みの中を県境が通り、境の向こうにある伊呉野の集落と市街地が切れ目なく続く様子も独特です。源義経の一行が上陸したと伝わる地で、上陸地の碑が立つ弁天島や県境を示す石碑が集まり、海風の抜ける静かな港町の散策になります。

【トリビア】

近世念珠関址は、歌舞伎の勧進帳で知られる関所の舞台がここだとする説も語られる場所です。大正十三年ごろに念珠関址として国の史跡に認定された経緯があり、その後の発掘で古代の関跡が別に見つかったため、現在は近世念珠関址として鶴岡市の指定史跡になっています。名の表記も念珠と鼠が併用され、その揺れ自体がこの関の歴史の長さを物語っています。

📅 最終更新: 2026/9/13
念珠ヶ関
※画像はAIによって生成されたイメージ画像です