【概要】
中ノ岳は新潟県南魚沼市にある標高2085メートルの山で、越後三山の最高峰にあたります。八海山と越後駒ヶ岳の南に構え、三山のちょうど中ほどに位置することからこの名で呼ばれてきました。登山道は長く標高差も大きいため訪れる人は多くありませんが、盛夏まで雪渓を残す静かな稜線と、利根川の水源域へと続く奥深い山並みが広がっています。
【歴史】
中ノ岳という名は、八海山と越後駒ヶ岳のあいだに構える位置から呼ばれるようになったと伝えられます。深い谷と急な斜面に囲まれて近づきにくく、越後三山のなかでも人の足が入るのが遅い山でした。昭和四十八年には八海山や越後駒ヶ岳とともに越後三山只見国定公園に指定され、日本二百名山のひとつにも数えられています。
【特徴】
標高2085メートルは越後三山でいちばん高く、山頂のすぐ北には中ノ岳避難小屋が建っています。豪雪地帯にあるため盛夏でも谷筋に雪渓が残り、稜線では遅い時期まで高山の花が咲きます。南へたどれば兎岳を経て利根川の水源とされる大水上山へ、北へ向かえば八百メートルも落ち込むオカメノゾキを越えて越後駒ヶ岳へ続きます。
【見どころ】
新潟県南魚沼市にある十字峡の登山口は、三国川ダムがつくるしゃくなげ湖の最奥にあり、標高はおよそ445メートルです。ここから日向山を越え、池ノ段の分岐を経て中ノ岳へ至る道は標高差が1600メートルほどあり、片道で六時間前後を見ておく必要があります。ダム周辺の道路は雪の時期に閉ざされるため、通れる期間を事前に確かめてください。
【トリビア】
登山口のある十字峡という地名は、いくつもの沢が出合って谷筋が十文字に交わって見えることに由来するといわれます。越後駒ヶ岳から中ノ岳を経て八海山へ抜ける三山縦走は、営業小屋がなく避難小屋を頼りに少なくとも一泊以上をかける長い行程で、なかでもオカメノゾキの深い登り返しが最大の難所として語り継がれてきました。




