那智の扇祭り

(なちのおうぎまつり)
📍 和歌山県 那智勝浦町🎭 文化⛰️ 名所🏯 歴史🏮

【概要】

世界遺産・熊野那智大社の例大祭で、通称「那智の火祭り」と呼ばれます。高さ6メートルの扇神輿(おうぎみこし)12体と、重さ50キロの大松明12本が、那智の滝へと続く石段で競演します。神々が滝へ里帰りする様子を表現しています。

【歴史】

那智の扇祭りは、和歌山県那智勝浦町にある熊野那智大社の例大祭で、毎年7月14日に営まれます。正式には扇会式法会と称し、社殿に祀られる熊野の神々が、もとの鎮座地である那智の大滝へ里帰りする神事と位置づけられています。古くから熊野信仰を象徴する行事として絶えることなく受け継がれ、平成27年(2015年)3月には国の重要無形民俗文化財にも指定されました。

【特徴】

祭りの中心となるのは、太陽をかたどったとされる扇神輿12体です。高さは6メートルほどあり、赤い緞子に扇と鏡を飾った板状の依代が、大社から大滝へと渡御します。これを迎え清めるのが、すべて檜で作られた12本の大松明で、重さは50キロにも達します。神輿と松明がそろって12という数は、一年の月数を表しているといわれ、豊穣と再生を祈る意味が込められています。

【楽しみ方】

最大の見どころは、白装束の氏子が大松明を担ぎ上げ、参道の石段を炎ごと乱舞しながら上り下りする場面です。「ハリヤ、ハリヤ」の掛け声とともに火の粉が舞い、扇神輿の行く手が清められていきます。落差133メートルを誇る那智の大滝を背に、炎と水が交錯する光景は那智の扇祭りならではのもので、滝のふもとでは田楽や田刈舞といった古式ゆかしい神事芸能も奉納されます。

【トリビア】

同じ日に奉納される那智の田楽は、応永年間に京都の田楽法師が伝えたと伝わる古い芸能で、昭和51年に国の重要無形民俗文化財となり、平成24年にはユネスコの無形文化遺産にも登録されました。祭りの舞台である熊野那智大社と那智の大滝、そこへ至る熊野古道は「紀伊山地の霊場と参詣道」として世界遺産に登録されており、夏の参詣道を歩いて祭りを訪ねる人も少なくありません。

📅 最終更新: 2026/9/6
那智の扇祭り
※画像はAIによって生成されたイメージ画像です