明礬温泉

(みょうばんおんせん)
📍 大分県 別府市♨️ 温泉⛰️ 名所

【概要】

明礬温泉は、別府市の西の山腹に湧く高所の温泉で、藁葺きの湯の花小屋が斜面に並ぶ景色で知られます。江戸時代には染物や薬に使うミョウバンの産地として幕府に重んじられ、その採取事業とともに湯治場が育ちました。別府八湯のなかで最も硫黄の香りが濃く、青みを帯びた乳白色の湯にゆったり浸かれる、山あいの温泉地でもあります。

【歴史】

明礬温泉の名は、江戸時代にこの地でミョウバンが採られたことに由来します。染物や薬、火薬の原料として重んじられ、産出の量と質はともに全国一といわれ、1734年には幕府から明礬会所の設置が認められました。湯の花の製造は1725年に始まったと伝えられ、採取事業の隆盛にともなって山腹の湯治場も大きく発展していきました。

【特徴】

明礬温泉の湯は酸性の硫化水素泉が中心で、含鉄泉や緑ばん泉なども湧き、青みを帯びた乳白色から鉄気を帯びた濁り湯まで色合いが多彩です。硫黄のにおいが強く、浸かると肌がなめらかになると評判で、柑橘のザボンを浮かべたザボン湯も名物です。斜面のあちこちから白い噴煙が絶えず立ちのぼり、八湯で最も硫黄の気配が濃い一帯です。

【見どころ】

藁葺きの湯の花小屋が斜面に並ぶ景色が最大の見どころで、小屋の中では噴気と青粘土を使って湯の花の結晶を育てる作業がいまも続いています。この製造技術は2006年に国の重要無形民俗文化財に指定されました。谷には朱塗りの吊り橋や噴気地帯を見下ろす展望の場所もあり、地の底から湧き立つ蒸気の迫力を間近に感じられます。

【トリビア】

明礬温泉の湯の花小屋は、江戸時代から構造がほとんど変わっていないといわれ、藁を葺き替えながら数百年にわたり同じ方法で湯の花を作り続けています。湯の花は入浴剤として全国に知られ、土産としても親しまれてきました。2012年には鉄輪とともに、別府の湯けむり・温泉地景観が国の重要文化的景観に選定されています。

📅 最終更新: 2026/9/12
明礬温泉
※画像はAIによって生成されたイメージ画像です