【概要】
企業の地域貢献として始まり、今では約70万人が訪れる日本三大阿波踊りの一つに成長しました。8月下旬に開催され、本場徳島の有名連も招待されるなど、質の高い踊りが披露されます。照明や演出にも工夫が凝らされ、華やかな雰囲気が特徴です。
【歴史】
埼玉県越谷市で毎年8月下旬に開かれる南越谷阿波踊りは、日本三大阿波踊りの一つに数えられる関東有数の大会です。1985年(昭和60年)、徳島県出身で地元企業ポラスの創業者である中内俊三氏が、故郷の踊りを通じて住民の「ふるさと意識」を育て、誇れる文化を根づかせたいと提唱し、三万人を集めて第一回が開かれたのが始まりです。会場は駅前の限られた区画だけでしたが、以来ほぼ毎年続けられてきました。
【特徴】
ベッドタウンとして急速に人口が増えたこの地域にとって、南越谷阿波踊りは新しく移り住んだ人と昔からの住民を結ぶ役割を担ってきました。規模は年を追って広がり、現在ではおよそ七十万人が訪れる祭りに成長しています。本場から招かれた連と地元で育った連が同じ舞台に立つため、初めて見る人でも質の高い演舞を堪能できます。腰を落とした男踊りの力強さと女踊りの優雅さが交互に現れ、見飽きることがありません。
【楽しみ方】
会場はJR南越谷駅と東武線の新越谷駅の周辺に設けられ、駅前の広場や車両を止めた道路がそのまま演舞場になります。有料の桟敷席のほかに無料で見られる場所も多く、踊り手との距離が近くて迫力を感じられるのが魅力です。都心から電車で三十分ほどとアクセスがよく、夕方から夜にかけて灯りに照らされた踊りをゆっくり楽しめます。会場の周辺には屋台も並び、涼しくなる時間帯を狙って訪れる人が目立ちます。
【トリビア】
南越谷阿波踊りの運営を支えているのは、地元の市民ボランティアと企業です。子どもから高齢者まで幅広い世代が連に加わり、一年を通して稽古を重ねて本番に臨みます。本場や高円寺と並んで三大阿波踊りに数えられるまでになった背景には、四十年にわたって地域ぐるみで祭りを育ててきた積み重ねがあります。運営には高校生や大学生のボランティアも加わり、次の担い手が育っています。




