【概要】
教学院は、東京都世田谷区太子堂にある天台宗の寺院で、正式には竹園山最勝寺教学院と称します。境内の不動堂に江戸五色不動の一つである目青不動を祀り、三軒茶屋駅から歩いて数分の繁華街のすぐそばにあります。江戸城内に開かれたと伝わり、赤坂や青山を経て明治末に今の地へ移りました。青山時代にはお閻魔さまと呼ばれて親しまれ、閻魔大王の像も伝えています。
【歴史】
教学院(目青不動)は、江戸城内の紅葉山に開かれたと伝わり、創建は応長元年の1311年とも慶長9年の1604年ともいわれ諸説があります。江戸城の拡張にともなって赤坂へ、さらに青山へ移り、青山のお閻魔さまと呼ばれて信仰を集めました。1882年には、麻布谷町にあった観行寺が廃寺となったため本尊の不動明王が移され、寺そのものも明治末に今の太子堂へ移転しています。
【特徴】
目青不動は慈覚大師円仁の作と伝わる秘仏で、ふだん拝めるのは寛永19年にあたる1642年に造られた青銅製の前立の不動明王像です。不動堂は閻王殿とも呼ばれ、脇には閻魔大王と奪衣婆が祀られて、青山時代の閻魔信仰の名残を伝えます。本堂には恵心僧都の作と伝わる阿弥陀如来を安置し、関東三十六不動霊場の第16番札所にもなっています。
【見どころ】
教学院は東急田園都市線と世田谷線の三軒茶屋駅から歩いて数分ですが、門をくぐると木々に囲まれた静かな境内が広がり、駅前のにぎわいとの差に驚かされます。境内の奥に建つ不動堂は江戸時代後期の建立とされ、正面に不動明王、左右に閻王殿と元三大師の額が掲げられています。墓地には烏山藩や荻野山中藩の藩主を務めた大久保家の墓所もあります。
【トリビア】
教学院は正式な名に最勝寺を含むため最勝寺とも呼ばれ、目黄不動を名乗る平井の最勝寺と寺号が同じで混同されやすい寺です。目青や目黄という呼び名は江戸時代の記録には見えず、明治以降に広まったとする見方があります。寺のある太子堂という地名は、近くの円泉寺に聖徳太子を祀る堂があったことにちなむといわれ、門前の町の成り立ちも古くからの信仰と結びついています。
