【概要】
南谷寺は、東京都文京区本駒込にある天台宗の寺院で、江戸五色不動の一つである目赤不動として知られます。比叡山南谷の万行律師が赤目山で授かった不動明王像を祀り、はじめは赤目不動と呼ばれていました。寛永年間に三代将軍徳川家光の命で目赤と改め、今の地に移ったと伝わります。本郷通りに面した境内で、関東三十六不動霊場の第13番札所にもなっています。
【歴史】
南谷寺(目赤不動)は、元和2年にあたる1616年に比叡山南谷の万行律師が開いたと伝わります。夢のお告げで赤目山に赴いた万行が、祈願の末に黄金の不動明王像を授かり、駒込の動坂に庵を結んで赤目不動と号したのが始まりとされます。寛永年間、鷹狩りの途中に立ち寄った三代将軍徳川家光が、目黒と目白に対して目赤と呼ぶよう命じ、寺地を与えて今の場所に移したと伝わります。
【特徴】
南谷寺の正式な名は大聖山東朝院南谷寺で、寺号に開山の万行が修行した比叡山の南谷の名を受け継いでいます。目赤という呼び名は、不動明王の目が赤いことに由来するのではなく、赤目山で授かった赤目不動の文字を入れ替えたものとされます。境内の不動堂に目赤不動を祀り、関東三十六不動霊場の第13番札所に数えられ、不動尊を巡る人が訪れます。
【見どころ】
南谷寺は東京メトロ南北線の本駒込駅から歩いてすぐ、車の行き交う本郷通りに面して門を開いています。門をくぐると奥に不動堂が建ち、通りの喧騒から一歩入っただけで線香の香りが漂う静かな空間が広がります。境内はこぢんまりとしていますが、地域の人が日々手を合わせる身近な不動尊として親しまれ、駒込の寺町を歩く途中に立ち寄りやすい寺です。
【トリビア】
近くの動坂は、万行が最初に赤目不動の庵を結んだ地にちなむ坂名とされ、不動坂がつまって動坂になったという説があります。江戸時代の記録では目黒・目白・目赤の三つの不動が並べて語られており、目赤不動はそのうち最も遅く名づけられたことになります。目青と目黄が加わり、五色不動として語られるようになったのは明治以降とする見方があります。
