【概要】
松之山温泉は新潟県十日町市にある温泉で、約700年前の開湯と伝えられています。ホウ酸の一種であるメタホウ酸を非常に多く含み、その量は日本有数で日本一ともいわれます。塩分濃度も高く、湯上がりの温かさが長く続くことから「熱の湯」とも呼ばれ、有馬・草津と並ぶ日本三大薬湯として、切り傷や皮膚病、冷え性などに効能があるとされています。
【歴史】
松之山温泉は、新潟県十日町市にある山あいの温泉地で、およそ七百年前の開湯と伝えられています。傷ついた鷹が湯に浸かって傷を癒やしているのを地元の木こりが見つけたのが始まりという伝説が残り、湯は鷹の湯の名で親しまれてきました。古くから湯治場として栄え、雪に閉ざされる冬もこの湯を頼りに人々が集い、素朴で静かな湯治の風情を今に伝えています。湯町は棚田に囲まれた小さな集落です。
【特徴】
松之山温泉の泉質はナトリウム・カルシウム塩化物泉で、塩分濃度が非常に高いのが特徴です。ホウ酸の一種であるメタホウ酸の含有量が日本有数とされ、有馬温泉、草津温泉と並んで日本三大薬湯に数えられてきました。源泉は数百万年から一千万年ほど前の海水が地圧に押し上げられたジオプレッシャー型と説明され、独特の鉱物臭とともに濃厚な湯の力を感じさせます。湯は薄い黄褐色を帯びています。
【見どころ】
温泉街には共同浴場の鷹の湯があり、日帰りでも濃い湯を体験できます。塩分が肌に膜をつくるため湯上がりの温かさが長く続き、熱の湯とも呼ばれてきました。周辺は日本有数の豪雪地帯で、雲海に朝日が映る星峠の棚田や、まっすぐに伸びるブナが並ぶ美人林など、四季それぞれに表情を変える風景が広がり、散策と湯めぐりを合わせて楽しめます。冬は三メートルを超える積雪になることもあります。
【トリビア】
松之山温泉では、豊富な熱と高い温度を生かした温泉発電の実証にも早くから取り組まれ、湯の熱を宿や施設の熱源として使う工夫が重ねられてきました。一帯は現代アートの祭典である大地の芸術祭の舞台にもなっており、棚田や古民家に作品が点在します。湯治の湯としての長い歴史と新しい表現が同居する、ほかにない雰囲気の温泉地です。冬は雪見の露天風呂を目当てに訪れる人も少なくありません。
