【概要】
平安時代中期、一条天皇の中宮定子に仕えた清少納言によって書かれた随筆。「春はあけぼの」で始まる序段はあまりにも有名。宮廷生活の華やかさや自然の美しさ、作者の鋭い感性で切り取った日常が、「をかし(趣がある)」の美学を通して生き生きと描かれている。
【平安の女流文学】
『枕草子(まくらのそうし)』は、平安時代中期に清少納言によって書かれた「日本三大随筆」の筆頭です。一条天皇の中宮・定子に仕えた清少納言が、宮中での日々や自身の感性を綴った作品で、約300の章段から構成されています。「春はあけぼの」で始まる冒頭部分は日本人なら誰もが知る名文であり、平安貴族の美意識と知性を今に伝える不朽の古典文学です。
【をかしの文学】
枕草子の文学的特徴は、「をかし」という美的感覚にあります。「をかし」とは、知的で洗練された趣や面白みを意味し、物事を鋭い観察眼で捉えて言葉で表現する清少納言の才能が遺憾なく発揮されています。「うつくしきもの」「にくきもの」など、カテゴリー別に事物を列挙する「類聚章段」は特に有名で、彼女独自の価値観と審美眼が光ります。
【現代への影響】
枕草子は千年以上経った現代でも広く読まれ、学校教育でも必ず取り上げられる古典です。その軽妙洒脱な文体と鋭い観察眼は、現代のエッセイやブログにも通じるものがあります。「春はあけぼの」「夏は夜」「秋は夕暮れ」「冬はつとめて」という四季の趣を詠んだ文章は、日本人の季節感の原型とも言える名文として語り継がれています。
📅 最終更新: 2026/1/4




